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【手続きも解説】働きながら通信課程で教員免許を取る方法

2021/9/30
【手続きも解説】働きながら通信課程で教員免許を取る方法

はじめに

学校で教壇に立つためには公立・私立問わず教員免許状が必要です。
教員免許状を取るためには教職課程を経る必要がありますが、必ずしも大学在学中に通学しなければいけないものではありません。現在大学に在学していなくても通信制の教育課程を修了すれば、今からでも教員免許状を取得できます。

この記事では、通信制の教職課程について詳しく解説していきます。

通信制の種類

教員免許を取得するためには短期大学・4年制大学を修了する必要があります。
そのため、大学を卒業しているか否かで通信の課程も変わってくるのです。

  • 大学を卒業している場合


大学を卒業している場合でも、通信制の大学に入学できます。

また、通信制の大学に入学までしなくても、大卒の場合は教職課程に必要な単位だけを取る「科目履修生制度」を活用することで、教職課程を修了することも可能です。

大卒であれば教員免許の取得条件をクリアしていることになるため、在学中に取らなかった必要科目のみを修める、という制度です。

科目履修生制度は教職課程を選択できる全ての大学で実施しているわけではないため、科目履修生制度を実施している通信制の大学を事前に調べる必要があります。

教員になるために足りない単位を補うため、仕事をしながらでも両立しやすいのが特徴です。

  • 大学を卒業していない場合


大学を修了していない場合は、教職課程の他にも大卒の資格を得る必要があります。そのため、通信でも教職課程を選択できる通信制の大学に入学・編入し、修了しないと教員免許の取得条件を満たせません。

教職課程を選択できる通信制の大学は限られているため、どの大学であれば卒業時に教職課程を修了できるのかを事前に調べておきましょう。大学によって学び方や特色が違うため、念入りに下調べをした上で、カリキュラムに無理がなく、教員免許の取得率が高い大学を選ぶのがポイントです。
参考元:学校の先生になるための方法は?今からでも遅くない教員免許の取得方法/教員人材センター

通信制教職課程の費用と期間

費用

費用


どの通信制大学を選択するのかによって、学費(費用)が変わってきます。授業料の他にも、入学金やテキスト代、スクーリング費用も別途かかるため、希望する大学は総額でいくらくらいかかりそうなのかを試算しておくとよいでしょう。

大学修了資格まで取るのか、科目履修生制度を利用するのかでも費用は違います。どの校種・科目の教員免許を取れるのかは大学によって違うため、必ず希望する教員免許の種類を明確にしてから学費を調べるようにしましょう。

また、在学する年数が長いほどに学費が多くかかるため、修了までに何年要するのかも重要なポイントです。


通信課程の費用の目安

  • 入学金+選考料:3~5万円
  • 授業料:15万円前後
  • スクーリング代:1単位あたり5,000~2万円
  • ※その他
  • テキスト代:1科目あたり2,000~3,000円前後(授業料に含まれる場合もあり)
  • 科目試験受験費用:徴収しない大学も多い



1年次から入学する場合は総額で50~150万円ほど見積りましょう。大学・科目の種類によって学費が大きく異なります。スクーリングの際の交通費等も含め、十分に吟味することが大切です。

参考元:科目等履修生で教員免許を取得できる通信制大学一覧【2021年最新版】/通信制大学情報局

期間


科目履修生制度の場合は1年間、正科生として1年次から入学する場合には4年間、最短でも2年間かかります。教員免許取得を目指す場合は教育実習等の都合もあり最低でも2年はかかります。そのため、4年次からの編入はできず、最低でも3年次からの編入になることを加味して計画を立てましょう。
参考元:教員免許を通信制大学で取得する!できるだけ早く教員に転職するには/Teach For Japan

通信制教職課程のメリット・デメリット

メリットデメリット
やはり通信制教育は通学とは違った特色があり、メリット・デメリットを踏まえた検討をしないと最悪リタイアという結果になりかねません。

働きながら教員免許を取得できるという最大の魅力を活かすためにも、通信制の特徴をよく理解し、自分に合っているのかどうか慎重に検討する必要があります。

また、現在の仕事と通信制教育を両立できるのかどうかも併せて確認しておきましょう。


通信制のメリット

  • 通学で大学に通うよりも学費が安い
  • 在宅で大卒資格・教員免許を取得できる
  • 働きながら資格取得できる
  • スクーリングをオンラインで代替できる
  • 入学の難易度が低い
  • 学士号を取得できる


通信制のデメリット

  • 計画的に勉強できないと卒業できない
  • モチベーション維持が大変
  • スクーリングのために遠方の大学だと通うのが大変
  • 教育実習期間中仕事を休む必要がある


以上を特にデメリットとして一番挙げられるのが「卒業率が低い」ことです。

特に働きながらの卒業を目指す場合、仕事と勉強の両立を目指さないといけないほか、教員免許を取る上で必要になる教育実習期間をどうするのか考えておかねばなりません。

課題を溜めないための努力をしないといけないほか、スクーリングの予定が立てづらい際は近場の大学を選ぶなど、なるべく卒業しやすい環境の大学を選ぶことも重要です。

参考元:【2021年版】通信制大学で教員免許は取れる?学校一覧やメリット・デメリットを紹介!/なるには進学情報

通信制教職課程に必要な手続きと手順

入学・編入する場合


  • 希望の教員免許が取れる大学・コースに出願する

大学によって取得できる教員免許の種類・科目が異なります。出願する前に必ず希望する校種・科目の教員免許が取れるのかを確認しましょう。基本的には出願すれば書類審査のみですが、大学によっては小論文の入試を行うところもあります。

  • 単位を取る

単位を取るためにはスクーリングに参加しなければならないこともあるため、スクーリングの頻度や大学の所在地を確認しましょう。また、教育実習に一定期間行かなければならないため、仕事の都合をどうするのかもあらかじめ考慮しておく必要があります。

  • 卒業する

単位の要件を満たせば晴れて卒業できます。通信制大学は通学の大学よりも卒業率が低い傾向にあるため、卒業要件をよく確認し、計画的に単位を取ることが重要です。

  • 該当する都道府県の教育委員会に教員免許の申請をする

卒業しただけでは教員免許は取れません。大学を卒業後、各都道府県の教育委員会に教員免許授与の申請を忘れずに行いましょう。

参考元:通信制大学の入試はカンタン?! 出願から入試までの手順/なるには進学情報

科目履修生制度を活用する場合


  • 希望の教員免許が取れる大学・コースに出願する
  • 不足分の単位を取得する
  • 該当する都道府県の教育委員会に教員免許の申請をする


※科目履修生制度を活用する場合、教育実習を受けられない場合があります。
大学在学時に教育実習を受けていない人は、科目履修生制度でも教育実習に参加できるかを必ず確認するようにしましょう。科目履修生制度で教育実習を受けられない場合は通信制大学に正科生として編入するという選択肢があります。
参考元:科目等履修生になるには/大阪産業大学

教育委員会から教員免許を授与されたとしても、すぐ教員になれるわけではありません。公立学校ならその後教員採用試験を合格してから教員として働くことになります。

教員採用試験を受けなくても、教員免許を所持していることで私立学校の教員として勤務できるほか、公立学校でも臨時的任用職員や非常勤講師として勤務することも可能です。

社会人枠(新卒以外)の教員採用試験について詳しくはこちらで解説↓
【社会人枠ってあるの?】民間企業から教員への転職方法と難易度とは/マナリンクTeachers

仕事と通信制の勉強を両立できるのか


社会人として気になるのは「本当に働きながら教員免許を取得できるのか?」ということでしょう。

科目履修生制度を活用する場合は、1年間で不足分の単位を取得するだけなので、該当する単位のスケジュール調整をするだけで済ませられます。しかし、入学・編入となると2~4年のスパンで仕事と単位取得を両立しなければなりません。

仕事と勉強を両立できるかどうかは各個人の「仕事(家庭)がどれだけ忙しいか」「スクーリングの日程調整ができるか」「教育実習(2~4週間)の期間、仕事を休めるか」にかかっています。

重要になってくるのは、希望する通信制大学に出願する前に、各大学の通信制教職課程の資料請求をして仕事・生活と単位取得の両立ができるのかシミュレーションをすることです。

通信課程の資料にはカリキュラムの日程だけでなく、授業の内容やスクーリングの日程まで示してあり、通年の予定が立てやすくなっています。

各大学の資料を比較して、授業内容や量、提出物の期限やスクーリングの予定を立て、通信制で卒業できそうかを検討しましょう。

副収入を得ながら通信制で勉強する方法もある

1年次から入学する場合、4年間長い目で卒業までを見通す必要があります。通信課程の資料を取り寄せて1年目の予定を立てられたとしても、2年目以降の予定がどうなるのかはわかりません。

勤務時間や勤務形態、異動や家庭の事情を何年も先も見通すことは困難です。

教員を目指したいけど現在の仕事の都合上両立ができない方、通信課程途中で仕事・家庭の都合をつけづらくなった人は、教員免許取得のために仕事を辞めて副収入を得ながら単位取得に集中する方法もあります。

通信制教職課程で教員免許取得を目指す方に特におすすめな副収入源として、オンライン家庭教師が挙げられます。

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  • 先生としての経験を積める!教員免許取得を目指しながら現場での指導を経験できます


まとめ

働きながら教員免許を取得する手段として、通信制の教職課程を利用すれば無職の期間を作らずに教員を目指せます。
通信制の大学は願書を出す前に「その大学で希望の校種・科目の教員免許を取れるのか」「授業内容・課題提出・スクーリングの日程」「学費」の確認を必ず行うようにしましょう。

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