教師として不登校の子どもにどう対応すべき?言ってはいけない言葉や、不登校児童生徒と接する時気を付けるべきこと
日本の不登校の子どもの現状
日本では、近年多くの不登校児童生徒がいます。
以下は、文部科学省の調査によってわかった日本全国の小中学校における不登校の子どもの推移を表したグラフです。
出典 文部科学省 平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
小学校でも中学校でも、2012年以降不登校の子どもは毎年増え続けています。
特に、中学校で不登校になる子どもがとても多く、1クラスに1人の割合で不登校生徒がいる計算になります。
そのため、今の時代の学校の教師のみなさんは、不登校児童生徒への対応方法を知っておくことで、不登校の子どもを受け持つことになった際に適切な行動を取る必要があります。
この記事では、不登校の子どもたちにどのようなサポートをしていくべきか、また、不登校の子どもを接する時に気を付けるべきことをまとめます。
不登校の子どもとその保護者との連絡頻度は?
不登校の児童生徒を担任として受け持った時、どのくらいの頻度で連絡をするべきか悩む先生は多いでしょう。
ほとんどの学校で、子どもが欠席する場合は朝の時間に保護者が学校へ電話連絡を行うというルールがあります。しかし、不登校で何日も連続で休んでいる場合は、保護者の心理的負担を軽くするために毎日の電話連絡はしていない場合もあります。
子どもの様子や、学校の様子を共有したいところですが、あまりにしょっちゅう連絡をすると保護者と子どもにとって負担が大きく、学校に対しての嫌悪感を募らせてしまう可能性があります。反対に、連絡を全くしないと互いの状況がわからず、学校に通うことを再開するきっかけをなくしてしまうことにもなりかねません。
理想的な連絡頻度は週に何回なのでしょうか?
その子の休みの日数や不登校の期間にもよりますが、長く休むことがわかっている子の場合は週に2回程度の連絡がちょうどいいと感じるご家庭が多いです。
子どもの家での様子、健康状態、学校生活の様子、授業の進み具合などの連絡を適度にすることで、学校と子ども、家庭の関わりを保つことができるので、週に2回程度の電話連絡が適切でしょう。また、電話で話すのが苦手な子の場合や、保護者が電話連絡を負担に関しているような場合は、メールやFAXを活用して連絡を取りましょう。
不登校の子どもに言ってはいけない言葉、注意すべきこと
不登校の子どもと話す時、学校の楽しさ面白さを伝えて学校に興味を持たせようということばかりを考えてしまっていませんか?
子どもによっては、「学校に来てほしい」という先生の強い思いを感じることが負担になってしまう場合もあるので、その子どもの様子を見ながら子どもの負担にならないような会話をすることが重要です。
以下は、学校の先生に言われて嬉しかった言葉、悲しかった言葉です。
学校に通うことを強要したり、不安を煽って登校させようとするのは子どもの負担になるので絶対にやってはいけません。
子どもの行動や考えを否定するのではなく、学校に通わないということを肯定して本人の希望を聞くよ、というスタンスで話をすることで、子どもは先生に対して安心感を感じて学校に対する恐怖心や不安感を軽減させることができます。
不登校の子どもは、自分の学校に行けないことで罪悪感や将来への不安を感じている子も多いです。子どものことを肯定し、あなたの考えを尊重するよ、という意思表示をしてあげることが大切です。
また、ここで紹介した「嬉しかった言葉」も、その子どもや話す状況によっては負担になる可能性のあるので、その子の様子を見てその子に合った言葉かけをするようにして下さい。
不登校児童生徒の親のサポート
不登校の子どもの対応をする時は、保護者との協力が必要不可欠です。
子どもの様子や学校のことについて情報共有をしつつ、保護者の考えている事も聞き出してできる限りサポートをしたいところです。
ほとんどの保護者は、自分の子どもが学校に通えないことに不安を感じています。そのため、学校に過度に連絡をしてきたり、担任の先生と密に連絡をしたいと言う保護者も少なくありません。しかし、保護者が学校や教師に依存することを避けるために、適度な距離を保つ必要があります。
保護者の方と話す時は複数の先生に同席してもらい、第三者目線の意見をもらうことで保護者との距離を適度に保つことができます。また、個人的に連絡をしたいと思っても、先生の個人的なメールやLINEを交換するのは、学校とご家庭の境界が無くなってしまうので危険です。
保護者のサポートは、適度な距離で行うということを意識しましょう。
不登校の子どものサポートで困ったら、どこに相談できる?
不登校の子どもに、スクールカウンセラーとカウンセリングをすることを提案した先生は多くいらっしゃるのではないでしょうか?実は、スクールカウンセラーのカウンセリング対象には、子どもだけではなく、保護者、教員も含まれます。
多くの不登校児童生徒を見ているスクールカウンセラーの方であれば、子どもへの関わり方から保護者との関わり方についてまで、詳しくアドバイスをしてくれます。子どもや保護者がカウンセリングを利用しない場合でも、スクールカウンセラーの先生を呼んで相談に乗っていただくことができますので、ぜひ利用してみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?不登校の子どもはそれぞれ異なる悩みを持っているので、明確な正解がなく対応の仕方に迷う先生は多いと思います。周りの先生やスクールカウンセラーとの相談など、周囲の力も借りて先生1人で悩みすぎないようにしてください。
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