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教師はモンスターペアレントにどう対応すべき?モンスターペアレントの対処法と、対応時に気を付けるべきこと

2021/6/29
教師はモンスターペアレントにどう対応すべき?モンスターペアレントの対処法と、対応時に気を付けるべきこと

モンスターペアレントの基準


モンスターペアレントという言葉は、数年前は今ほど一般的ではありませんでした。
しかし近年、学校に理不尽な要求をしたりクレームを入れたりする親が増え、モンスターペアレントという言葉もよく耳にするようになりました。

学校に理不尽な文句を言うのがモンスターペアレントというのはよく知られていますが、どのような要求が理不尽なモンスタークレームで、どのような要求が正当であるかという基準はあるのでしょうか?

その基準は、一般的に「自分の子どものためだけでなく、他の子どものためにもなる」「学校の先生ができる範囲」のものであれば正当な要求であると言われています。

「嫌いな子と違うクラスにしてほしい」「登下校が心配だから先生に家まで迎えに来てほしい」といった要求は、正当な範囲を超えたモンスタークレームですね。


モンスターペアレントが増えた理由


モンスターペアレントが急に増えてしまったのはなぜなのでしょうか。
まずは、モンスターペアレントが増えた理由を見ていきます。

インターネットの発達


一つ目に、インターネットが普及してネットで多くの情報を見られるようになったことが、モンスターペアレントの増加を助長したと考えられます。

ネットには、全国の学校で起きた痛ましい事故や事件、いじめ問題などのニュースがたくさん載っています。保護者はそれらを見て、自分の子どもが通う学校でも同じような問題が起きてしまうのではないか、もしかして既に起きているのではないか、と不安を感じ小さな内容で学校に問い合わせをしてくるのです。

反対に、ネットで他の学校の良いところを見て、「他の学校ではこんなに良い教育をしているのだから、うちの学校でも同じようにしてほしい」といった理由で、学校に連絡をする親もいます。

保護者と先生の上下関係が無くなった


次に、保護者と先生の上下関係が無くなったというのが上げられます。
20年くらい前まで、日本では「学校の先生は敬われるべき人である」という風潮がありました。理由として考えられるのは昔は大学に進学する人が少なく、大学を卒業した先生は保護者よりも高学歴であったことです。

1984年の大学進学率が約14%でしたが、年々進学率は上がっています。2020年には50%を超えているという数字からも、近年の保護者の中には大卒者が多く、先生の学歴が特別なものであると感じる人が少なくなったことが読み取れます。それが、先生との上下関係が無くなった理由のひとつだと考えられます。

出典 文部科学省 学校基本調査

また、学歴だけでなく、高齢出産が増え保護者の年齢が上がったことも理由だと考えられます。教師のほうが一回りも二回りも若い場合もあり、保護者の立場が上になっている状況もよく見られるようになりました。

昔は、立場が上の先生に文句を言うというのはタブーでしたが、上下関係が薄れた近年は、教師に文句を言いやすい雰囲気ができてしまったと言えます。

核家族で相談できる人がいない


最近の家庭は、核家族が多いです。
2018年の厚生労働省の調査でも80%以上が核家族であることが発表されました。

昔は、自分の子どもに何か問題が起きたときや、不安があるとき、まず自分の親に相談するなどして、解決策を見つける手だてがありました。しかし、今は近くに相談できる相手がいないことから、問題が起きたらすぐに学校に連絡を入れるという親が増えました。

・保護者同士の交流が少なく、情報共有がされていない

共働きの親が多い近年、親同士の交流が減っているのも理由のひとつだと考えられます。親同士で情報交換ができれば、自分の子どもが言っていることと他の子が言っていることを踏まえて状況を理解できますが、親同士の交流が無く他の子どもからの情報が無ければ自分の子どもの言うことを鵜呑みにするしかありません。

それによって、誤った内容に対してクレームを言ってきたり、自分の子どものことしか考えていない偏った頼み事をしてしまう保護者が増えています。

モンスターペアレントの対処法と、注意すべきこと


モンスターペアレントの対応をする時、注意するべきことがいくつかあります。
東京都教育委員会が出している、「学校が行う保護者等へのよりよい対応」という冊子を参考に、モンスターペアレントと話す時に意識してほしいことをまとめます。

出典 東京都教育委員会 学校が行う保護者へのよりよい対応

初期対応


まず、保護者が学校に相談や依頼をしてきたときの初期対応についてです。
簡単な質問や相談に対しても、雑な対応をするのは絶対にやってはいけないことです。

対応が遅かったり、間違った案内をするなどして保護者に不信感を持たせてしまうと、学校に対して不満が生じ、無理難題や過剰な要求をするモンスターペアレントを生み出してしまいます。

それほど重要でない相談内容であったとしても、しっかり耳を傾け、一緒に解決したいと思っているという姿勢を保護者に見てもらうことが必要です。

話の聞き方


保護者の話を聞くとき、最も意識するべきポイントは
「話を遮らない」「批判、反論しない」「共感する」の3つです。

保護者の話の途中で反論したくなったり、全く共感できないこともあるとは思いますが、保護者を敵にしないために、この3つは意識するようにしましょう。

また、「〇〇が△△で、辛いのですね」のように、保護者の言ったことをまとめて共感しながら話を進めることによって、保護者をむやみに怒らせてしまうことを防げます。


記録の仕方


次に、 保護者との会話の記録の仕方についてです。
保護者と話す時は教師1人で対応するのではなく、複数の教師が同席するようにしましょう。また、必要であれば録音をすることも有効です。

物事を判断するときも、1人で判断するのではなく他の先生の意見を聞きましょう。

謝罪の際


相手がモンスターペアレントで理不尽な要求をしてきたとしても、時には謝罪をしなければならない状況もあるでしょう。しかしそんな時も、すぐに謝罪するのではなく「事実関係を調査した上で後日連絡します」などと話し、むやみに謝ることを避けましょう。

謝罪の文言や文面も「指導不足で申し訳ございません」のような謝罪ではなく「〇〇の際は△△の理由で××になってしまい、申し訳ございません」のように、何に対して謝罪したのかを明確にするように意識しましょう。

モンスターペアレントの発生を防ぐには?


近年の日本にはモンスターペアレントが増加しており、それによって教師を退職する先生もいるというくらいに問題になっています。

保護者がモンスターペアレントになってしまう理由の中で、「学校への不信感」「学校で何が起きているのか見えなくて心配」といったものは、保護者向けに学校生活の情報発信をするなどして解決できる可能性もあります。

インターネットなどで学校の情報を発信し、保護者に学校に協力したいと思わせるようにすることで、モンスターペアレントの発生を防ぐことができるかもしれません。

まとめ


モンスターペアレントの対応には明確な正解が無く、うまくいかないことも多いので辛いと感じる先生もたくさんいらっしゃると思います。

保護者の方と話す時には、「クレームを受ける」という気持ちではなく「話を聞いて共感する」ということを意識したら、少しはスムーズに話し合いが進むのではないでしょうか?