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教員の離職率は1%未満!ブラックでも離職率が低い理由について解説!

2022/7/6
教員の離職率は1%未満!ブラックでも離職率が低い理由について解説!

はじめに

教員の仕事はブラックだということをよく耳にしませんか。現在教員で離職を検討している方や教員になることを検討中だが、離職率が多そうだと労働環境を心配している方がいると思います。今回は教員がブラックだとしても退職しない理由について紹介していきます。


教員の離職率は低い!

公立学校教員の離職率は1%以下です。例年0.4%ほどを推移しています。総務省が出す資料を見ると、全地方自治体の教員数の922,830人中、普通退職者(在職期間の通算を伴う退職者等を除く)は4,287人で0.46%が離職しているという計算です。(平成29年度)ブラックで多くの人が止めているという印象がありますが、統計で見ると多くの人が辞めずに教員を続けていることがわかりますね。
参照元:第2統計表ー総務省
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新卒3年以内「教員・学習支援業」の高い離職率の正体


教員の離職率が低いという話をしましたが、実は『新卒3年以内「教員・学習支援業」』の中では離職率が45%にも跳ね上がります。通常の会社員でも離職率は30%ほどですが、なぜここまで数値が跳ね上がるかというと、「学習支援業」が含まれているからです。この学習支援業には塾講師など公立教員以外の数値も含みます。そのため教育業界全体としては離職率が高いという統計が出ています。

学習支援業とは

学習支援業とは、学習支援に関する仕事のことです。塾講師やスクールカウンセラー、ピアノ教室といった習い事の先生など、幅広い業種が当てはまります。

なぜ教員の離職率が低いのか

なぜ公立教員の離職率が低いかというと大きく4つの離職を選択しない理由があります。

安定しているから

1つ目の理由は教員の仕事が安定しているからです。これは仕事内容と給料について当てはまります。まずは仕事内容は主に授業の実施と準備、生徒指導や部活動、事務作業などがあります。教員の仕事は毎年継続してそれらを繰り返していくため、仕事内容としても安定しています。また、給料についても公立中学の場合だと、20代で平均350万円、30代で平均475万円、40代で平均560万円、50代で平均600万円と年を重ねるごとに増えていきます。そして定年退職金は平均2200万円ほどです。同じような仕事内容で安定した収入が見込めることが離職しない1つの理由です。

公務員だと社会的な信用を得やすいから

公立学校教員は公務員であるため、社会的な信用を得やすいです。どこにいくにも「先生」というふうに呼ばれますし、銀行でローンを組むときも審査に通りやすいです

時期やタイミングを逃しやすいから

離職しない理由として、離職のタイミングを逃しやすいということがあります。学年を持ち上がりで受け持つことが多いということと、年度の途中には辞めづらいという理由から離職に踏み切れないという理由があります。

ビジネス経験が不足していると考えてしまうから

教員経験しかしていないと、営業先との取引や事業の企画を考えることに不安を感じる人が多いです。営業や企画といったビジネス経験が不足しているため、「転職してやっていけるのか」「このまま教員をしている方が精神的に楽だ」と考え、転職を選択しないという人も多いです。

【注意】教員の仕事が楽だから離職率が低いわけではない

教員の離職率が低いのは間違っても教師の仕事が楽だからではありません。実際どのような生活をしているのか、どんな仕事内容なのかを見ていきましょう。

教員の1日

中学校教師の1日

7:45学校到着

8:10職員朝礼

8:20朝学習など(担任は教室で生徒管理・副担任は遅刻生徒の対応など)

8:35HR

8:50〜1時間目開始

※(50分授業+10分休憩)×4

12:40 4時間目終了・給食準備・給食指導

(昼休み)職員室で仕事

13:50〜5時間目開始

15:40 6時間目終了

16:00HR・掃除

16:30部活開始

18:00部活終了後、授業準備

19:00~20:00帰宅

といった流れが一般的で、12時間以上学校にいることが多いです。

大変なこと


教員は仕事が多くかつ多岐にわたるためとても大変です。その中で大変なことをいくつか紹介します。

業務量が多い

まず業務量が多いです。授業をすることだけが先生の仕事ではありません。授業準備や生徒対応、事務、担任を持っている場合はHRを担当する必要もあります。

生活指導が難しい

勉強を教えることの他に生活指導も大切な仕事です。校則を守れているか身だしなみをチェックや、いじめ問題の対応など対処が難しいこともあります。

保護者対応

保護者への対応も教員の仕事です。休んだ生徒のお家に電話をしたり、家庭訪問をしたり、生徒対応について苦情が入った時の対応もしなければなりません。

不登校の生徒支援

不登校の生徒を学校に来てもらうようにすること、また、家庭でも勉強ができるように課題を出すことなども教師の仕事です。

職員同士の関係性

教員同士の人間関係も手を焼きます。職員室が殺伐とした空気がただよっていることもよくある話です。どこかでだれかの陰口をしているということは、教室内でのいじめと同じようにして起こっていると言われています。

部活動への参加

部活動の顧問をすることも先生の仕事です。放課後の指導だけでなく、休日に大会の引率へ行かなければならず休みがなくなることがよくあります。

やりがいが多い

教員は大変なことばかりというイメージがどうしても大きくなりがちですが、その裏では大きなやりがいもあります。

生徒とのやりとりが楽しい

生徒とのやり取りが楽しいから毎日がんばれているという先生も多いです。教員を慕ってくれたり、勉強について質問してくれたり、日常の小さなことでも共有できる時間は教員をやる上でとても大切な時間だと思います。

進路指導の際の達成感

教員のやりがいで大きなことの1つが生徒の進路実現でしょう。進路指導の仕事として進路が決まらないと悩む生徒の相談に乗ることや、レベルの高い進路先に向けて勉強計画を立てるサポートがあります。進路指導の結果、自分が見てきた生徒が合格を報告に来てくれたときの達成感はとても大きなものでしょう。

教員に向いている人とは

教員に向いている人の5つの特徴です。

  • 子供が好きな人
  • 教えることが好きな人
  • 我慢強い人
  • 教科指導以外でも熱く取り組む人
  • 体力に自信がある人

これらの特徴について紹介していきます。

子どもが好きな人

まず最も大切なことは子供が好きということです。生徒のために自分に何ができるのかを突き詰めていくことが教員をするやりがいの1つでもあります。そのため子供が好きな人は教員になってからも子供の笑顔や成長に救われて仕事が捗ることでしょう。

教えることが好きな人

教えることが好きというのも重要な要素です。友達に勉強を教えることが楽しく、わかってもらえることが嬉しかった。という経験がある人はいませんか。そういうあなたは間違いなく教員に向いています。教えることが好きということは教員を続ける上でとても重要です。

我慢強い人

子供を相手にする上で我慢強さが必要です。子供を相手にしているとイライラするときや、どうしてこれができないのか、と呆れてしまうこともあるかも知れません。ですがそういうときでも自分の気持ちを落ち着かせて冷静に対応することが求められます。感情のコントロールができ、我慢強い人は子供相手だけでなく、先生同士での対応にも手を焼くことが少なく、教員に向いています。

教科指導以外でも熱く取り組む人

教員の仕事は教科指導だけではありません。クラス担任や生徒指導、部活指導など授業以外で生徒と関わることも多いです。理解しやすい授業をすることも先生の大切な仕事の1つですが、授業準備だけでなく、日常的な生徒との関わりに熱を注ぐことも先生の仕事です。休み時間に生徒と遊ぶことや、生徒の相談に真剣に応えることができる人は教員に向いているでしょう。

体力に自信がある人

体力に自信があることも重要な要素です。授業中は基本先生は立ってしますし、後方の生徒にも届くような声を出さなければいけません。また、朝から夜遅くまで長時間の勤務にもなるため、体力がないと疲れて生徒に不甲斐ない姿を見せることになってしまいます。子供の前では元気でいたいですよね。そのために体力があることは大切です。

教員に向いていない人とは

教員に向いていない人の特徴は、自分にベクトルが向いている人です。具体的な自分にベクトルが向いている人の特徴を紹介します。

メリットデメリットを考える人

自分の仕事のメリットやデメリットを考える人は向いていません。教員の仕事は生徒のためを第一としている、といっても過言ではありません。そのため自分にとってメリットがあるかないかで判断する人は向いていないです。

教科指導に集中したい人

教科指導に集中したい人も教員には向いていません。というのも教員の仕事は教えることだけではないからです。教科指導に力を入れたい場合、どうしても生徒指導や部活指導などに力が入らず、教員のやりがいを感じなくなるでしょう。教えるに特化したい場合は教員以外の選択肢を考えるのもおすすめです。

プライベートの時間をしっかり確保したい人

子供と関わることは好きだけど、自分の時間も大切にしたいですよね。教員は平日は朝から夜遅くまで残業することが当たり前になっています。そして土日も部活指導や授業準備など自分の趣味に使う時間やゆっくり休む時間をとるのは難しいでしょう。そのためプライベートの時間をしっかり確保したい人には教員は向いていないです。

学校でなくても「先生」として子どもと関われる


教員に向いていない人の特徴に当てはまり、「自分は教員に向いていないのかな」と感じた方がいるかと思います。ですが安心してください。子供や教育に関わるお仕事は必ずしも学校だけに限った話ではありません。先生として働きたいなら学校の外に目を向けてみるのがおすすめです。子供と関わる学校外の仕事を5つ紹介します。

塾講師

学校の先生以外で勉強を教える仕事で一番に思い浮かぶのが塾講師でしょう。塾講師が学校教員と大きく違うことは「授業に特化」しているかどうかです。塾講師は基本的には授業のやり方や人数に違いありません。塾講師の一番の強みは生徒指導や部活指導がないため、授業研究を専門できるところでしょう。

家庭教師

家庭教師が学校や多くの塾と違いのは、「個別指導」という点です。家庭教師ではご家庭に伺って子供の勉強をみたり、受験勉強の対応をします。一人ひとりに合わせた勉強設計をするため大変な一面もありますが、その分より子供の成長を感じられるためやりがいも大きいです。
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学童スタッフ

学童スタッフは放課後や休日に小学生を対象として保育をする人です。働き方は保育士にも似ており、勉強を教えたり、一緒に遊んだりします。子供好きで楽しく関わるお仕事がしたい人にぴったりなのが学童スタッフです。

スクールカウンセラー

スクールカウンセラーは生徒だけでなく、教師の心のケアも行う職業です。学校に配属される形が多く、複数の学校を担当することが多いです。スクールカウンセラーになるには、心理学の知識や経験、資格が必要です。スクールカウンセラー以外にも最近はキャリアを担当するキャリアカウンセラーなど、外部から学校の生徒と関わる仕事が増えています。教える以外の子供に関わる仕事に興味のある人におすすめです。

児童福祉司

児童福祉司とは児童相談所の職員のことを指します。児童相談所に来るのは悩みを抱えた子供だけでなく、心の病気や非行といった問題を抱える子を持つ親です。児童福祉司はそうした親子の相談や対策を立て援助をすることが仕事です。

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