20代大学講師の年収はいくらくらい?
はじめに
大学講師とは、大学内において、どの位置にいる人のことを言うのでしょう。また、実際にどんな仕事をしているのか、必要とされている能力についてもご紹介します。さらに、20代で専任講師(常勤講師)となった場合、年収はいくらくらいになるのかにも言及します。ぜひ、ご一読ください。
大学の先生の肩書別仕事内容について
大学の先生の肩書は、
(助手)→助教→講師→准教授→教授
という順番になります。
大学の先生の肩書は、
- 助手
教授や准教授などのアシスタント的役割を担います。研究・講義・実習の補助が主な役割で、授業をすることはありません。
- 助教
以前は「助手」としてひとくくりにされていましたが、法改正によって新たに「助教」という職階が設けられることになりました。「助手」との大きな違いは、「助教」は、授業を担当できる点です。教授や准教授から独立した研究ができることも、大きなポイントです。
- 講師
フルタイムの教員である専任講師と、パートタイムの教員である非常勤講師に分かれます。非常勤講師は、講師の仕事をしている人であって、立場ではないので、ここには含まれません。次の項目で詳しくご説明します。
- 准教授と教授
教授の方が当然責任は重く、その分給料も高いですが、准教授と教授の仕事内容に大差はありません。教授になる条件は、学校教育法によって、以下のように定められています。
「専攻分野について、教育上、研究上または実務上の特に優れた知識能力および実績を有するもの」
それに対して准教授の条件は、次のように定められています。
「専攻分野について、教育上、研究上または実務上の優れた知識能力および実績を有するもの」
引用元:学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号) (mext.go.jp)
「特に」がついているか否かで、大きな違いがないことがわかります。両者とも学生に対しての講義の実施と、または研究や論文の指導、自分自身の研究を進め学会発表や論文執筆を行うこと、が主な仕事です。
ちなみに、2007年学校教育法が改正される以前は、「助教授」という職階がありました。しかしながら、教授の次のポジションは、教授をサポートするのではなく、独立して研究を行ったり、学生の教育を行う教授に准ずる職であることから、「准教授」という名前に変更になりました。
教授と准教授の違いをあえて挙げるとすると、教授は、大学の重要事項を審議するために設置される教授会の構成員である点が考えられます。准教授について学校教育法は、教授会に「加えることができる」といった文言にとどめています。(学校教育法第93条第4項)
専任講師と非常勤講師の違い
専任講師とは、常勤講師とも呼ばれ、その名の通り常に同じ大学に勤務する講師を指します。継続的な雇用が保障されているポストで、順調にいけば数年後には准教授、その先には教授へと昇進できる可能性があります。
仕事内容は、准教授とあまり変わりません。授業や専門分野の研究をメインで行います。場合によっては、大学教授の職務を助けることもあります。加えて、会議の出席など大学教員としての業務をこなすことも求められます。
それに対して非常勤講師は、期間限定の契約で、科目単位で任命されます。自身の受け持つ講義がある時だけ大学に赴いて、授業をすることが仕事です。1つの大学のみならず、複数の大学を掛け持ちしている場合が多いです。
専任講師のように、会議に出席したり、大学の管理業務を担当することはありません。ただし、例えば試験問題の作成や採点など、授業に関する仕事を行うことはあります。あるいは授業には直結はしませんが、専門分野の研究を進めることも仕事の1つです。今回関係するのは、専任講師の方です。
大学講師に必要とされる能力
- 専門知識と研究を継続する力
担当する専門分野の知識はもちろん、いつ結果がでるかわからない研究を、途中で投げ出すことなくコツコツと継続する力も求められます。時に学会に参加して発表したり、論文制作や専門書の執筆に携わることもあります。
- 教授力
自分の研究を進めるだけでなく、学生を育てることも大切な仕事です。自分が知っている知識を単に並べるのではなく、担当する学生のレベルなどに合わせて教材を選んだり、指導法を変えたり、相手によって臨機応変に対応する力も求められます。
- コミュニケーション能力
学生のレベルを知るには、普段から学生と積極的にコミュニケーションをとる必要があります。授業ではそのレベルに応じて、すべての学生が理解できる言葉選びに努めます。また、学生に疑問点が残らないように、常に質問できる関係性を普段から築いておくことも大切です。
講師募集の仕方
国立大学を含め、大学の講師を募集するときは、公募で決まることが多いです。大学の公式サイトに採用情報を掲載するか、専門の求人サイトに大学教員の募集を載せます。公募は誰でも応募可能ですが、そのほとんどが博士号を前提としています。
大学講師の平均年齢・年収
平均年齢:約43歳
平均年収:683万円
平均ボーナス額:141万円(年間)
日本の平均年収は、422万円です。比較すると、大学講師の年収は261万円ほど高い計算になります。さらに、講師の上のポジションである大学准教授の初任給は848万円、さらにその上の大学教授の初任給は1,069万円というデータがあります。大学教員としての地位が上がれば上がるほど、1つ1つの仕事に重みがまし、当然のことながらその分給与もアップします。
次に、講師職の中で、年齢によってどのように給料が上がっていくか、あるシュミレーションをもとに、グラフにしてみます。
出典元:大学講師の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう | 就活の未来 (shukatsu-mirai.com)
大学教員は何歳からなれる?
分野にもよりますが、生命科学系の研究をしている学部(農学部、理工学部、工学部等)であれば、学部4年+修士課程2年+博士課程3年(早ければ2年)=26~27歳で就職できます。「博士号」習得見込みの段階から、大学教員募集のうち、自分の専攻に合うものへ応募します。書類選考→面接→模擬講義という段階を経て、合格すれば晴れて大学教員になれます。
その場合、大学講師からスタートする人が多いです。よって、早い人で26・27歳で大学講師になれるというわけです。その場合の年収については、上のグラフを確認してみて下さい。20代大学講師の年収は、約556万円であることがわかります。それ以外にも、契約社員のような立場である助手→助教からスタートする人もいます。
ただ、少子化や大学院進学者の増加の影響を受けて、なかなかポストに空きが無い状況です。また、仮に就職できても、場合によっては昇進できないこともあります。
大学教員の給料は安い?
先に挙げた資料よりさらに新しい、令和元年度【最新2020年】の職業別平均年収ランキングにおいて、大学講師は第8位です。
1位 航空機操縦士 1695万円
2位 医者 1169万円
3位 大学教授 1101万円
4位 大学准教授 872万円
5位 記者 792万円
6位 不動産鑑定士 755万円
7位 弁護士 729万円
8位 大学講師 719万円
9位 高等学校教員 709万円
10位 一級建築士 703万円
出典元:令和元年度の職業別平均年収ランキング【最新2020年】|平均年収.jp (heikinnenshu.jp)
決して悪い数字ではありませんが、これまでかかった学費を計算すると、高いとも言い難いです。
大学と大学院を卒業するのに必要な費用ということであれば、国立大学でおよそ550万円程度です。 私立の大学・大学院に通う場合、あるいは留年してしまった場合はより多くの費用が必要となります。
引用元:【大学教授になるには】仕事内容やなり方は?年収から難易度まで解説します! | JobQ[ジョブキュー] (job-q.me)
女性大学講師の年収はランキング何位?
その中でも、女性にスポットをあててみると、ランキングは7位となります。
1位 航空機操縦士 1213万円
2位 大学教授 1030万円
3位 医師 1016万円
4位 大学准教授 817万円
5位 弁護士 726万円
6位 記者 670万円
7位 大学講師 663万円
8位 高等学校教員 634万円
9位 一級建築士 608万円
10位 自然科学系研究者 601万円
出典元:令和元年度の職業別平均年収ランキング【最新2020年】|平均年収.jp (heikinnenshu.jp)
女性の中でも、大学講師は上位にランクインしています。講師の次のポジションである「准教授」や「教授」を見ても、総合ランキングの順位とあまり変わりがありません。すなわち、男性・女性その両者の仕事内容に大差はないということです。裏返せば、女性だからという甘えが許されない職種だと言うことがわかります。
大学講師におすすめの副業
先にご説明した通り、大学講師の最も重要な仕事の1つは、学生に対してわかりやすい授業を提供することです。年収を見ても、それだけ期待されていることが伺えます。
しかしながら、大学講師に教員免許のようなものは必要なく、日々模索しながら授業を進める必要があります。また、大学講師は主に大学の中で仕事をするので、外の世界のことを知らないことが多いと言われます。
それならば、副業として「オンライン家庭教師」を選択してみてはどうでしょう。オンラインなら多忙な仕事の合間に、気軽に始められます。何より、生徒の反応をダイレクトに受けることができます。
大学講師としてより良い授業を学生に提供するヒントを得られること間違いなしです。外の世界と接点を持てるのも、大きな利点です。ぜひ、選択肢の1つに加えてみて下さい。以下に、オンライン家庭教師のやり方と会社選びのコツを記載した記事を載せますので、参考になさってください。
【決定版】オンライン家庭教師のやり方と失敗しない会社選びとは | マナリンクTeachers (manalink.jp)
まとめ
ズバリ、非常に順調にいった場合、20代大学講師の年収は、556万円程度です。その道のりは長く、学部→修士課程→博士課程と進む必要があります。主な仕事は授業と専門分野の研究です。もちろん自分の研究を進めることも大切ですが、質の良い授業を提供し、学生を育てることも重要な職務です。
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こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。