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転勤族の妻がキャリアを捨てずに仕事を継続する方法

2021/10/14
転勤族の妻がキャリアを捨てずに仕事を継続する方法

はじめに

世の中では働き方改革が進められていますが、配偶者の転勤に同行する妻へのケアはまだまだ後れを取っているのが現状です。転勤族のパートナーを支える影にはどのような落とし穴があるのでしょうか?
現在の日本企業における転勤の実態やデメリット、転勤族の妻のキャリアの築き方に関するヒントをご紹介します。

転勤族の割合

平成29年の調査によると「正社員(総合職)のほとんどの職員に転勤の可能性がある」と回答した企業が全体の三割強(33.7%)を占めていることがわかりました。また、「正社員でも転勤する者の範囲が限られている(一部の部署だけ等)」と回答した企業は三割弱(27.5%)でした。職員の全体・一部を問わず、転勤を伴う企業はおよそ6割であることがわかります。
参照元:「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要(厚生労働省)

転勤の目的


出典元:「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要(厚生労働省)

転勤の目的は上記のグラフに記されている以外にも「特定の事業所に発生した問題の解決のため」「顧客・社内の人脈育成」「顧客との癒着・不正防止」「雇用調査・事業所閉鎖」等さまざまな理由が挙げられています。転勤には社員育成だけでなく事業や不正防止等さまざまな理由があるということです。

転勤のある年齢の割合

転勤が多い年齢層
出典元:「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要(厚生労働省)

転勤する年齢のボリューム層は30代~40代です。上記のグラフから、20代は国内転勤が多いこと、50代になると転勤の機会そのものが相対的に見て少ないことがわかります。転勤の目的と合わせてこのデータを見ると「キャリアアップ」「適材適所」「幹部の育成」等30、40代に転勤が多いのも納得の結果です。

30、40代と比較すると20代のうちは転勤の機会も少ないため、転勤妻としてこれからのキャリアが立てづらく、先を見据えたキャリア形成をしていくか今のうちに検討する必要があります。

転勤を伴う働き方は問題視されている

転勤を伴う働き方は転勤者の負担が大きく問題視されています。金銭的な負担はもちろんのこと、家族の心身にも負担をかけるため、企業の努力だけではなく転勤家庭自身もセルフケアが必要です。

年ごとの異動・転勤発令回数

人事異動の回数
出典元:「企業における転勤の実態に関する調査」調査結果の概要(厚生労働省)

上記のデータでは3~5年ごとの転勤が多いことがわかります。しかしながら、基本的には「転勤を伴う人事異動の発令の回数は特に決まっていない」と回答している企業が60%を占めるため、汎用性のある頻度かどうかは断言できません。
参照元:企業における転勤の実態に関するヒアリング調査(厚生労働省)

単身赴任者の方が負担が大きい

現在最も困っていることをたずねたところ、帯同転勤者より単身赴任者の方が「困っていることがない」という回答比率が低く、単身赴任期間が長期化するにつれて経済的 な負担や心身の負担がかかっていることが明らかにされている。

引用元:企業における転勤の実態に関するヒアリング調査(厚生労働省)

やはり単身赴任者の場合は家族と離れ離れで生活し、家事等の分業も家族で行えないため心身のストレスが大幅にかかる傾向があるようです

単身赴任者に対する心理的・金銭的ケアをどのようにしていくのかが企業の課題でもあり、実際に赴任先から自宅への往復の交通費を会社で支給している例もあります。しかし、赴任先と自宅が遠い場合は頻繁に帰宅できないことも多く、数か月に1回になってしまい余り効果がないケースも多いです。海外赴任の場合は慣れない文化圏での生活という負担も重くのしかかります。

家族への影響が大きい

赴任地によってパートナーが就業している場合は仕事を辞めなければならなかったり、子供に転園・転校を強いることになり子供の友達と離れ離れになる・習い事や部活を辞めなければならなくなる等、家族にも大きな影響を与えます。特に子供が小さい頃は親に帯同せざるを得ないため、子供時代のつらい思い出になってしまうかもしれません。

経済的負担

転勤に伴い予想される出費は以下の通りです。

  • 赴任先の住居費(賃貸ならば敷金・礼金等)
  • 引っ越し費用
  • 転勤先への交通費(物件の下見や引っ越し当日等)
  • 生活必需品
  • 新居に合わせた電化製品や家具類
  • 住んでいた住居の違約金や退去費用

転勤による費用負担に関しては会社持ちの場合も多いです。企業によってどの項目をどれくらいの金額負担するようになっているかは違うため、転勤が多い会社に勤める・転勤の多い人と結婚する際はあらかじめ確認しておきましょう。

また、赴任後の経済的負担として「税金が増える」「家計が二重にかかる」が挙げられるほか、赴任先によっては自動車の購入をする必要性が出てくることもあり、維持費がかさむケースも考えられます。

転勤に伴う手続きが多い

引っ越しに伴う手続きの一例

  • 転入&転出届を出す
  • 運転免許証の情報を書き換える
  • 印鑑登録の住所変更
  • 国民健康保険&国民年金保険の住所変更
  • 子供の転校の手続き
  • 保険やその他登録しているサービスの住所変更
  • 退職する場合は退職手続き
  • 固定電話の移転
  • 転送届
  • 水道・電気・ガスの手続き


元々引っ越しする場合手続き関係で大慌てしてしまいますが、転勤ともなると急な辞令になることも多く、その上数年という短いスパンで煩雑な手続きを繰り返すことになるので大変面倒です。

転勤族の暮らし

転勤族というと大変なイメージもありますが、全国各地・海外に住めることは魅力的なことでもあります。元々海外での居住願望がある人や語学力を活かしたい人、国内の行ってみたい土地がある人にとってはさまざまな場所に住めるメリットがあり、転勤生活を謳歌している人もたくさんいます。

その土地ならではの人との出会い、名所、イベント・お祭り、食べ物など、新しい出会いにあふれています。しかし、現在の生活環境を変えたくない方、キャリアを断念したくない方にとって転勤生活はあまり合わない可能性があります。

「転妻」の悩み

転勤族の夫を持ち、転勤ごとに同行する人のことを「転妻」と呼びます。転妻は夫の転勤に合わせてライフプランを組み直したり、転勤に伴う引っ越しを頻繁に行う必要があるので負担が多いです。他にも転妻の悩みは数多くあり、上手に折り合いをつけて生活しなければなりません。転妻が陥りがちな悩みについてご紹介します。

  • 持ち家を購入しにくい

転勤族は一定の場所にとどまれないためどうしても持ち家の購入が遠のいてしまいます。夢のマイホームはひとつの楽しみでもあり、実際に転勤族の中には持ち家を購入し賃貸物件として貸し出す人もいます。

持ち家がほしい場合は夫の定年後など転勤が落ち着く時期を見計らう、思い切って夫に単身赴任をしてもらう等の工夫が必要になるでしょう。

  • 子供の転校が多くなる

子供の転校が多くなってしまうのも大きなデメリットのひとつです。子供を取り巻く環境が一新されてしまうので親としてはとても心配になってしまいます。新しい環境で一からお友達作りをしたり、今までしていた習い事・部活を断念しなければならない可能性もあります。

  • コミュニティが作りにくい

子供と同じく転妻自身も環境をゼロからスタートさせないといけません。
職場や友達等自身が所属していたコミュニティから離れてしまい、赴任地で孤独を感じて気を病んでしまう人も少なくありません。
赴任先で同じ転妻同士のコミュニティに入ったり、趣味・習い事を始めたりと孤独を意識しない環境作りを積極的にしましょう。

  • 正社員になりにくい

転勤先で就職を試みても、転妻の場合「夫の転勤ですぐ辞めてしまうのではないか」と思われてしまい正社員になりにくいです。
転勤先に同じ業種の仕事があるとは限らず、あったとしても数年スパンで転職するとキャリア形成がしづらくなってしまいます。
築いてきたキャリアを崩したくない人にとっては耐え難いかもしれません。

  • 採用されにくい

正社員になりにくいのと同じ原理で、そもそも仕事が決まりにくいという難点があります。勤務先が地方だとそもそも自宅の周りに仕事がなく、自分用に自動車を購入しないと働きに行けないケースも考えられ、在宅の仕事を探す人も多いです。

デメリットを減らすことは可能!

転妻にとって夫の転勤のデメリットは大きいですが、あらかじめデメリットを想定しておけば負担を減らせるように対策できます。前述したデメリットと転勤先の環境を照らし合わせながら、家族全員が納得できる落としどころを見つけましょう。

働き続けるための制度

では、転妻は積み上げてきたキャリアを諦めるしかないのでしょうか?実は現在日本では配偶者の転勤と共にキャリアを諦める人を救済する制度があり、採用する企業が増えてきています。

配偶者転勤帯同制度

配偶者の転勤先に帯同した人が、転勤先に配置転換できる仕組みです。同じ会社で働き続けられるので、キャリアを諦める必要がありません。転勤先で孤独を感じることもないので安心です。全国や海外に支店・支社を構えていることが前提になるため、採用しているのはP&Gやバイエル薬品、クロスカンパニー等の大きな企業です。

転勤先に同企業のポストがない場合は後述の配偶者転勤休業制度を使用できます。
参照元:配偶者の海外転勤に対応するしくみ公務員への導入を民間普及の弾みに/日本の人事部

配偶者転勤休業制度

配偶者が海外や遠隔地に転勤になった際に本人の休業を会社が認め、帰国後にまた同じ職場で働ける制度です。公務員は既にこの制度を採用しており最長3年まで休業することが認められています。一般企業でも広がりつつある制度で、資生堂や三菱地所が採用しています。
参照元:配偶者の海外転勤に対応するしくみ公務員への導入を民間普及の弾みに/日本の人事部

地銀人材バンク

配偶者転勤帯同制度と似た制度で、配偶者の転勤に伴い地方銀行に勤めていた人が転居先の地方銀行で働ける制度です。元々地方銀行はエリアが限られているため地方銀行で働く人の配偶者の転勤が決まれば退職を余儀なくされていましたが、銀行員のキャリアを守るため地方銀行同士が手を取り合って地銀人材バンクが始まりました。

配偶者の転勤が決まった際現在勤めている地方銀行を退職し、赴任先の地方銀行で中途採用枠として働けます。また元の地方銀行に再雇用という形で復帰もでき、自由度の高い制度になっています。
参照元:地銀から地銀へ「転勤」人材バンク活用、離職に歯止め/NIKKEI STYLE

利用できる制度がなくても諦める必要はない

配偶者休業・帯同制度は全ての企業が採用するにはまだまだ至っていません。勤めている企業に同制度がないからと言って全てを諦める必要はありません。転妻のデメリットを減らすために、キャリア形成の在り方を見直してみましょう。

【実例】夫の転勤後にオンライン家庭教師へ

夫の転勤によって仕事を辞め、転勤先で新たなキャリアを築いている主婦の方もいます。

東京都内の総合職として働いていためじろ先生ですが、ご主人の転勤で広島に同行することになりました。最初は塾講師をしていましたが、もっと自分のやりたいことを絞った結果、オンライン家庭教師を選択し、めじろ先生が目指すスタイルでの授業を追及しています。

私ぐらいの年代の女性だと、家事や家族との時間を大切にしたい方が多いと思います。
そのあたりも、自分で工夫しつつ楽しく働けるシステムが、オンライン家庭教師にはあると思います。
オンライン家庭教師を仕事にする女性が増えれば、世の中変わるレベルなんじゃないかと思っています。笑
(中略)
オンライン家庭教師は、自分が働きやすい場所で、自分のやり方でマニュアルを決められて、納得して仕事ができるのでストレスが少なく、女性でも働きやすい環境が整っています。



オンライン家庭教師マナリンクは先生間の交流もある

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オンライン家庭教師なら全国どこでも、家事育児と並行しながらキャリア形成が目指せます。家庭教師は先生同士の交流も希薄になりやすいですが、オンライン家庭教師マナリンクなら先生同士の勉強会もあり、指導方法の悩みを解決してもらえます。生徒を継続して教えられるので、スキルアップを実感しながらやりがいのある仕事ができますので転勤族の妻の方におすすめです。

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