マナリンクTeachersオンライン家庭教師の働き方・採用を応援!
  • TOP
  • 先輩に学ぶ
  • 子どもの声に耳を傾ける力―“職員室の太陽”と呼ばれた先生が考える寄り添う教育のかたち

子どもの声に耳を傾ける力―“職員室の太陽”と呼ばれた先生が考える寄り添う教育のかたち

2025/10/23
子どもの声に耳を傾ける力―“職員室の太陽”と呼ばれた先生が考える寄り添う教育のかたち

まずは自己紹介をお願いします!

はじめまして、マナリンク講師のえりです。生まれも育ちも大学も就職も岐阜県でしたが、今は転勤族の夫に帯同し、愛媛県に4年間、石川県に3年間住んでいます。

岐阜県で教諭として公立小学校に勤め、そこではおかげさまで楽しい日々を過ごし、朝6時45分に学校に着き、20時半すぎに家に帰る生活を送っておりました。体力的には大変でも、子どもと過ごすことのできる仕事は大好きで。子どもたちの成長を感じては、感動の涙を流す日々でした。いつも全力で、笑顔で働くことに努め、職員室の太陽と呼んでいただいていました。

しかし、結婚したあとも時間的にも制約のあるこの生活を続けることは私の夢ではないと思い、思い切って退職をし、愛媛県の公立小学校では非常勤講師として特別支援学級での支援・指導を行いました。特別支援学級では外国語活動、国語、算数、体育を教え、それぞれの特性を理解し、教具や指導内容など個別に対応することに関しての知見が広がる大切な経験となりました。

出産・転勤・子育てのために、一度は教える仕事から離れましたが、生徒さんのことを考えている時が一番ワクワクして一生懸命になれると気付き、この度マナリンクでオンライン家庭教師をはじめました。

先生が「教える仕事」に興味を持ったきっかけは何ですか?

小学校の時から、先生になりたいと思っていました。小学校3年生の作文で、「先生はとても魅力的な仕事だ」と書いた覚えがあります。はっきりとしたきっかけは覚えていませんが、とにかく学校が好きで、夏休みが早く終わればいいのになぁと思っていました。

クラスの子はみんな仲間!という感覚で、口数が多くない子やちょっとやんちゃなタイプの子とも仲良しでした。特に中学校では、勉強が得意ではない子の隣の席になることが多く、自然に勉強を教えていました。

その中で、勉強を教えることへの楽しさを感じ、「できた!」を一緒に喜べることの幸せに気付き、より「教える仕事」へ思いが強くなりました。

ちなみに、ご自身は昔どんなタイプの生徒でしたか?

とても積極的で活発な生徒でした。内申点は44か45、児童会や生徒会をやったり、学級委員も何もかもが楽しくて…というのは中学までの話。

井の中の蛙、大海を知らず。

高校は進学校に行ったため、勉強熱心な子も多くなかなか馴染めず、勉強にもついていけなくなり、部活の時間が唯一の楽しい時間でした。真面目にやっているつもりでも、赤点を取るようになりました。

部活後に出された宿題をこなすだけで夜中の2時までかかり、高校1年生の早い段階で一度勉強をあきらめました。3年生になったころの実力テストでは、教科によっては360人中350位だった時もありました。かなりの落ちこぼれだったと思います。

5月に部活を引退してから、大学受験勉強に力を入れ始め、そこで通い始めた塾の先生に恵まれたおかげで第一志望の大学に受かることができました。その塾でスカウトもしていただき、卒業後すぐ、お世話になった個別指導塾で大学生4年間、講師として働きました。

今でも印象に残っている生徒さんや出来事はありますか?

印象に残っている生徒さんばかりですが、今回は不登校の生徒さんについて書かせていただきます。

個別指導塾で、不登校の高2の男子生徒さんを担当させていただいたことがあります。将来の話、夢の話をしていくうちに、ならばやっぱり大学に行かないといけないねと本人と話し合い、そこから英語の授業を週1回欠かさず受けてくれました。はじめは同じ学校の生徒と塾で会うことを嫌がっていました。しかし塾の自習室に通いつめ、何度も質問に来て勉強し、いつの間にか高校にも通えるようになりました。

同じ高校の生徒さんから、先生はあの子にいったい何を教えたの?何であの子が変わったの?と聞かれました。私はただ、その子と一緒に将来の夢を描いて、目の前の英語の問題を解き、質問に真摯に答え、できるようになったことを一つひとつ一緒に喜ぶ、穏やかな時間を過ごしただけのように思います。

素直な心の彼は、みるみる成績を上げていきました。

私が大切にしていたことは、真剣に子どもたちの話を聞くこと、一緒に悩むこと。そうすることで、この人となら頑張れるかもという気持ちになってくれたのではと思います。

その生徒さんは、志望校の南山大学に合格しました。子どもの素直な心は大きな力になり、未来を切り開くことができるんだと改めて思い知らされました。

授業以外で、生徒とどんな話をすることが多いですか?

一緒に未来の話をすることが多いというか、生徒さんの未来を一緒に覗かせてもらうことが好きです!

「どんな大人になりたい?」
「何歳にどんな風になっていたい?」
「どんな車に乗りたい?」
「どこに住みたい?」

などを話しているうちに、生徒さんも具体的な理想の将来像が見えるようになり、だんだんと勉強へのやる気が湧いてくるように思います。

だったらここの学校、大学に行きたいよね、だとしたらこの教科はこの点数ほしいよね、と勉強につながってくることも多いです。具体的な職業が答えられなくてもいいんです。過去には、お金持ちになりたい!フェラーリに乗りたい!といって、志望校を決め、勉強を頑張って明治大学に合格した生徒さんもいました。

オフの日はどんな時間を過ごしていますか? 

アクティブに過ごすことが多いです。子どもが喜びそうな場所中心におでかけします。関西大阪万博に行ったことは大人も子どももワクワク未来を想像できる経験になりました。

昆虫好きな娘や恐竜好きな息子のために、虫がいそうな山の麓の公園や福井県まで恐竜に会いに行くなど、家族で楽しく過ごしています。

教育で大切にしていることや、こだわりがあれば教えてください!

信頼できる大人と思ってもらえることが、一番大切だと思います。

先生と生徒という関係ではありますが、人と人として、信頼しあえる関係を築いていくことで、勉強も前向きに頑張れるようになると信じています。生徒さんのために、とことん未来を一緒に考えて、コツコツできることから積み上げて、目標に手が届いたらいいなと、そのサポートをさせていただけたらと思っております。

この人が言うなら頑張ってみるか、と思ってもらえるように真剣に、真摯に向き合うことを大切にしています。  

これから挑戦したいこと、授業や教育で実現したいことなどはありますか?

支援が必要な生徒さんのニーズに応えるために、より知識や技術を学びたいと思い、今は様々な特別支援教育の関連の本を読んでおります。ただ、特別支援はその生徒さんによって、ピッタリ合う支援も違ってきます。これからも特別支援教育について学び続け、引き出しの多い、個別最適な支援ができる家庭教師になることが目標です。

そしてその引き出しの多さは、発達障がいだと診断されていない生徒さんとの授業にも必ず生きると思っています。より多くの生徒さんが安心して学び、「自分って頑張っているなぁ」「できるようになったじゃん!」と生徒さん自身が自分を認めることのできる授業を増やしていきたいです。

最後に、皆様へ一言メッセージをお願いします!

2人の子どもの親になり、十何歳までも子どもを育てる上げることが、いかに簡単ではないことかを痛感しております。小学校で働いていた時も、子どもたちのことを大切にして関わっていたつもりでした。

しかし、寝ない子を抱っこしてうろうろしたり、食べてくれるかわからないけれど栄養が取れるように工夫した食事を作ったり(そして床に落とされたり…)

そんな毎日を積み重ねて、少しずつ成長してきた子を学校へ送り出すことが、いかに大変か分かっていませんでした。そのお子さまたちが中学生や高校生になっていると思うと、全ての保護者の方への尊敬の気持ちが溢れます。

大切なお子さまのためにも安心した授業空間で、一緒に「できる喜び」を増やそうと思っています。「わかった」という嬉しい気持ちをぜひ一緒に味わいましょう!


えりオンライン家庭教師
指導歴:9年
最終学歴:岐阜大学 教育学部 卒業
https://manalink.jp/teacher/18416

【学歴】
2011年3月 岐阜県立岐阜北高等学校普通科 卒業
2011年4月 国立岐阜大学教育学部 学校教育教員養成課程英語教育講座 入学
2015年3月 国立岐阜大学教育学部 学校教育教員養成課程英語教育講座 卒業

【職歴】
2015年 岐阜県公立小学校 教諭 (担任として3年間勤務)
2018年 岐阜県公立小学校 結婚を機に退職
2019年 愛媛県公立小学校 非常勤講師 (特別支援学級で1年9か月勤務)
2021年 愛媛県公立小学校 出産を機に退職

【免許・資格】
小学校教諭一種免許状
中学校教諭一種免許状 外国語(英語)
高等学校教諭一種免許状 外国語(英語)

【指導/合格実績】
ADHD、LD、自閉症、ダウン症、知的障がい、場面緘黙症、グレーゾーン、境界知能のお子さまの指導・支援をしてきました。

小学校勤務時代、ADHDの診断があるお子さまの保護者様から、「勉強に前向きに取り組むようになった、些細なことでも相談しやすい」とのお声をいただきました。

免責事項

こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。