教員から20代で転職できるのか?教員経験を活かせる転職先・教員転職のポイントまでご紹介
厚生労働省の「平成27年度転職者実態調査の概況」では、在籍する一般労働者に対する転職割合は7.9%でした。その中でも「不動産・物品賃貸業」が12.6%と最も高い数値です。続いて「医療・福祉」が11.3%でした。
出典:厚生労働省ー「平成27年度転職者実態調査の概況」
その中でも、教育・学習支援業は4.0%。全体の約平均値です。このように、転職者の割合はどの業界でも多く、教育業界も低いとは言えません。そのため、この記事を読まれている方の中にも、教師になったものの、転職を考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、教員から20代で転職を考えている方に向けて、教員の経験を活かせる転職先や、転職を成功させるポイントをご紹介していきます。
教員から転職!20代でできる?
教員になったものの、想像以上に仕事が大変。まだ教員になって間もないが、転職を考えている。教員からの転職の成功例はあるのか。今からはこのようなお悩みをお持ちの方に向けて「20代で教員からの転職は可能かどうか」についてご説明していきます。
20代で教員から転職は有利
20代教員で転職は有利になる理由は2つあります。1つ目は、20代対象の求人が豊富にあることです。20代は他の年代に比べて、選べる職種や企業も増えます。
2つ目は、20代の転職はスキルではなく、人柄やポテンシャルが重視されるからです。その点で、他業種に比べて特別なスキルをアピールしにくい教員でも、採用されやすいのです。
転職は年代が上がるにつれて、即戦力となるスキルが見られます。そのため、スキルをアピールしづらい職種は、早めの転職が有利になると言えるでしょう。
第二新卒の需要が高い
第二新卒とは、一般的に「入社してから3年未満の求職者」を指します。今の時代は、ある程度の社会人経験のある第二新卒の需要が高いです。
第二新卒の需要が高い理由はいくつかあります。一度社会人を経験しているため、礼儀や社会人マナーが身についている。まだ年齢的に若いので、社風に馴染みやすい、などの点が挙げられます。
第二新卒は入社して3年と期間は長いです。そのため、辞職した後すぐに転職せずに、3年の期間を使ってスクールでスキルを身につける。その後、転職活動を行う方法もあります。
教員の経験を活かせる転職先
せっかく教員になったのだから、転職するなら今までの知識を活用したい。教員から転職される方の中には、そう思われている方も多いでしょう。そこで今からは、教員が転職するにあたって、教員の経験を活かせる転職先をご紹介していきます。
塾・予備校の講師
学校教員の転職先として、多くの人が視野に入れるのが「塾・予備校の講師」です。生徒に教えるという共通点があるため、仕事へのハードルは低いと言えるでしょう。
教員と塾・予備校講師の違いは、生徒の成績の向上に重きをおくかどうかです。教員の場合はあくまで勉強を教える立場です。しかし、塾・予備講師は合格率やテストの順位など一人一人分析して、指導を行う必要があります。
教材制作・出版
教材制作・出版も教員の知識や経験を活かしやすい職種です。具体的には、教科書や教材の出版社、通信教育、学習塾、予備校、eラーニングなどの分野で、教材を制作し出版する業務です。
論理的思考力、分析力、企画力が求められる仕事なので、採用率は低いです。ですが、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
教育事務
学校での教育事務も、教員の転職先に選ばれます。例えば小学校では、学校施設の備品・教材の管理などの総務的な仕事。給与計算、経費窓の人事・経理に関する仕事があります。
大学では、事務の仕事が大きく部署に分かれているのが一般的です。大学事務、教務課、学生課、人事課、総理課、総務課のように、担当する業務に合わせて区分されています。
その他の職種
教員は、物事を端的にとらえ、わかりやすく説明する能力があります。そのため、営業職も向いているでしょう。営業の中でも、個人向けカウンセリングの営業職、キャリアアドバイザーなど、人に寄り添いながらサポートする仕事はキャリアを活かせます。
その他にも、カスタマーサポートやインストラクターなど、教員で培ったコミュニケーションスキルを活かすことができます。このように人と関わり、アドバイスやサポートをする仕事を検討するのも良いでしょう。
【体験談】教員からホワイト企業に転職した方へのインタビュー
今からは、教員からホワイト企業に転職した方のインタビューをご紹介します。以前は、公立中学校で教員として勤務。民間企業に転職し、その上で引き続き教育にも関わっていきたいという想いから、オンライン家庭教師の副業をスタート。どのように教員から転職活動をし、現在はどのような分野でお仕事をされているのか。教員時代との生活の違いを踏まえて、お話ししてもらいました。
教員からの転職
体調を崩してしまったことをきっかけに、教員を続けることは難しいと判断し、転職を考えたそうです。その時に、教員専門の転職支援をしてくれる方にサポートしてもらい、転職に成功。
現在は、VR旅行サービスの会社に勤めています。VR旅行のガイドを集める業務を中心に、リアルタイムでガイドをしてくださる現地の方を探して、ガイドとして働いてくれるまでのサポートを行います。
教員時代との生活の違い
教員時代の平日は、朝7時に家を出て夜は21時に帰宅する生活。そのため、家は寝るだけの場所になっていたそうです。ですが、現在の仕事はテレワークのため、9時からの仕事であれば、8時半までゆっくりすることができます。
退勤時間も定時の18時に終わることがほとんどのため、仕事に割く時間が大きく変わったそうです。
そのため、副業としてオンライン家庭教師ができます。オンライン授業を土曜日に入れていて、平日の本業が終わった後に資料を作っているとお話ししてくれました。
- インタビュー記事について、さらに詳しくご覧になりたい方は「教員から転職!経験やスキルを活かし新天地で縛られない自由な働き方を実現!」をご参考ください。
教員から転職を成功させるポイント
いざ転職活動を始めようと思っても、空回りの行動を取っていては意味がありません。教員から転職を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。そこで今からは、転職を始める前に知っておきたい、転職成功のポイントをご紹介します。
転職エージェントを利用する
教員の方は、就職活動を行ったことがない方が多いので、他業種についての知識がない方が多いでしょう。また、教員はただでさえ時間がなく、転職に時間を割いている暇がない方もいらっしゃいます。
これらの問題を解決するためにも、転職エージェントの利用はおすすめです。転職先を自分で探さなくて良い。専任の転職コンサルタントに面談を行ってもらえる。履歴書添削や面談の指導を受けられる。無料で利用できる、など転職エージェントを利用するメリットは多くあります。
転職を考えているものの業界の知識がない、転職に割く時間がない方は転職エージェントに登録してみましょう。
転職理由はポジティブにする
転職理由をポジティブにすることは、転職成功において重要です。ただ、今の労働環境を改善するために、転職する方が多いと思うので、ネガティブな要素を入れてはいけないわけではありません。
ポイントはネガティブな要素を洗い出し、解消されたらどのような良いことが起きて、どのような希望を叶えられるのか。この3つを整理することです。企業側は、あなたが今の会社にマッチしているか、どう貢献してくれるかを見ています。
その時に、今の環境の不満を述べるのではなく、自分なりの改善策を考えて、ポジティブに伝えることが大切です。
スキルを身につけておく
退職してから、スキルを身につけて転職活動を行うのもおすすめの方法です。教師は教えることに特化した職種であるものの、そのスキルを他業種に活かすのは難しいこともあるからです。
ITの知識、プログラミング、その他資格を取得して転職をすると自己アピールの材料として、有利に働きます。スキルを高めることで独立や収入アップも可能なため、スキルを身につけることはメリットと言えるでしょう。
教員におすすめの転職エージェント
とりあえず転職エージェントに登録してみようとは決めたものの、どのエージェントが良いのかわからない。たしかに、転職エージェントと言ってもかなりの数があり、何を利用すれば良いのかわからない方も多いでしょう。そこで今からは、教員におすすめの転職エージェントを3つご紹介していきます。
キープレイヤーズ
「キープレイヤーズ」は教員の転職をサポートした実績もある転職エージェントです。ベンチャー・スタートアップ転職を専門としていますが、転職に対してフラットなアドバイスがもらえます。
実際に相談した人からは「今はまだ転職せず、何かやり切って結果を残したほうがいい、と言われました。アドバイスを聞いて、現職に残ってもうひと頑張りしてから転職したら、年収も待遇もアップする転職ができました。」という声が寄せられています。
代表の高野氏自身が対応してくれるという安心感もある転職エージェントです。
リクルートエージェント
求人数の多さ。サポートの質でおすすめできるのが「リクルートエージェント」教員免許取得者向けの求人も多くあり、今までの経験を活かした転職活動ができます。履歴書の添削指導、面接対策はもちろん、独自に分析した企業や業界の情報の提供など幅広いサポートが受けられるのも魅力的です。
転職に向けて積極的なサポートを受けたい人、今後のキャリアをまだ迷っている人も利用するメリットがあります。
Education Carrer
教育業界の転職・仕事探しなら「Education Career」です。サイトでは、職種(営業職、企画・管理職、エンジニア・技術関連職、講師・教育関連職など)。業種(学校、保育園・学童保育、資格・語学・ITスクール)など、教育業界と言っても、求人情報は細かく分けられています。そのため、より自分に合った職種を見つけやすくなっています。
教育業界に特化した転職エージェントのため、専門的なアドバイスを受けられるのも魅力的です。ただ、関東圏に特化した求人が多いので、地方にお住まいの方は検討しない方が良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、教員から20代で転職を考えている方に向けて、教員の経験を活かせる転職先や、転職を成功させるポイントをご紹介しました。教員からホワイト企業に転職された方もいらっしゃるように、転職のポイントを押さえれば、20代でも可能です。
まずは、転職エージェントに登録して、転職に関する知識やアドバイスを受けてみると良いでしょう。
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こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。