公務員を辞め声優へ。狭き門を抜けた先でも家庭教師をする理由

異例の「声優＆オンライン家庭教師」という経歴を持つ寛之先生にインタビュー！声優を目指した経緯と教育に携わり続ける理由をお話頂きました！

まずは自己紹介をお願いします！

初めまして。このような機会をくださりありがとうございます。
普段は声優・ナレーター、ボイストレーナーとして仕事をしています寛之です。
マナリンクでは中学生の英語と数学、要望があれば国語・理科・社会、高校生の数学と、面接対策を行なっています。

まず初めに、これまでの経歴についてお話しします。
僕は小学生の頃から生き物が大好きで、ずっと「将来は昆虫の学者になりたい！」と言い続けていました。
親に買ってもらった図鑑を穴が開くほど読み込み、ちょっと難しめの専門書なども分からないなりに読んだりしていました。高校は大学の附属高校でしたが、正直その大学にはあまり興味なく、生物部目当てで入るという変わり種でした。まさに「学者一筋」で高校生活を送ってきたのですが、そんな高校2年生の冬に「魔が刺して」法律に興味を持ち文転します。

それから某国立大の法学部を受験したのですがそちらは上手くいかず、結果的に附属の大学の法学部に合格。法曹界を目指して学生生活を開始するわけです。
ですが、最初に受けた民法の講義で「あっ、これは違う」と思い法曹を諦めます。ここで初めて夢を見失いました。

そんな中、大学の友人の勧めでアニメを観始め声優という職業を知ることとなります。
今まで全く知らなかった世界だけに内なる学者魂(？)が刺激され声優を志すようになるのですが、調べれば調べるほど狭き門である事が分かりました。そこで、声優になれなかった時の保険として公務員になりました。(公務員志望の方には怒られそうな志望動機ですね)

それからは、公務員として働きながら、休日に声優養成所に通い、公務員を退職した時に受けたオーディションに合格し、晴れて声優として事務所に所属が決まりました。
その後は、舞台などで経験を積み、事務所の移籍を経た後に地上波の作品で役名付きのキャラを演じさせていただき今に至ります。

オンライン家庭教師を始めようと思ったきっかけを教えてください！

もともと誰かに何かを教えるのは好きだったので、中学・高校とテスト前には友達に勉強を教えたりしていました。
ですので、塾の講師や家庭教師という仕事にはずっと興味がありました。

ですが声優という職業は本当にスケジュールが不定期でして、急なオーディションや収録が入ることもしばしばあります。そのため、完全にスケジュールが固定してしまう集団指導塾などは諦めていたんです。そんな中、何気なく「家庭教師」というワードで検索していたところ、オンライン家庭教師というものを知りました。オンラインなので地理的な制約はありませんし、1対1での授業ですのでスケジュールの調整もしやすいと思いました。

実際、現在教えている生徒さんや過去の生徒さん、その保護者の方には、声優という職業をご理解いただいた上で受講を決めていただいております。急な収録の際にも振替に対応していただいて、本当に頭が上がりません。

ここまで、声優という職業との親和性にしか触れていませんね笑
もちろん、オンライン家庭教師を始めようと思ったきっかけは他にもあります。

僕は昔から勉強が好きだった(おそらく)マイノリティ側の人間です。
勿論、苦手な科目もありましたが、どの科目も楽しさを見出しながら勉強してきました。

中でも数学は本当に大好きで、点と点が繋がる瞬間などはまさに数学の醍醐味なんじゃないかと思います。そんな無限の楽しみを内包している科目たちを、ただ「苦手」というだけで嫌厭するなんて勿体無い！少しでも楽しさの片鱗だけでいいから味わってもらいたい！そのためにも家庭教師という仕事は最適なんじゃないかと思っています。

ありがたい事に、僕の授業を通して勉強嫌いを克服してくれた生徒さんたちは大勢います。「前は訳分からなくて大嫌いだったけど、今は数学の授業が楽しい」と言ってもらった日には、こちらもテンションが上がります笑
そんな風に勉強が好きになってくれる生徒さんたちが増えたら嬉しいなという思いからオンライン家庭教師という仕事を始めました。

オンライン家庭教師のメリットや始めて良かったことはありますか？

きっかけのところでもお話ししましたが、勉強を好きになってくれた時には心から良かったと感じます。
また、教えるために改めて復習し直したりすると、昔は気付かなかった色々な事に気付ける自分がいるんです。
大人になって視野が広がったからですかね？なので、教えるだけじゃなくて、僕自身が学びの楽しさの中に身を置けるというのが良かったことかなと思います。

また、これはほとんどの方には役に立たないメリットなのですが、10代の子たちと接する事でお芝居にも活かせるんです。
僕は声質的に高校生のキャラクターを任せてもらえる事が多いのですが、その度に「◯◯くんはこんな喋り方してたなぁ」「⬜︎⬜︎くんはこういう反応だった」という感じで参考にさせてもらっています。これは、声優ならではのメリットですね笑

オンライン指導をする上で工夫されている点や気を付けている点などを教えてください！

常に楽しげな空気感は維持するよう徹底しています。
出来た時はこちらも思いっきり喜び、分からない問題は「この問題のこの部分って難しいよね〜」と共感しつつ「じゃあもっとシンプルに考えてみよう」とその問題を解く上で必要な思考の道を提示する。一歩一歩ステップアップすることで自信にも繋がりますし、問題の本質を見抜く力も養われます。
1時間を楽しく過ごしただけで理解が深まり勉強が前よりちょっと楽しくなる。そんなディ◯ニーランドみたいな授業を行っています笑

印象に残っている生徒さんとのエピソードを教えてください！

アメリカ在住で某私立中学校の編入試験を受ける女の子の面接対策を行なったのですが、今でも印象に残っています。

面接対策と言えば、志望動機を一緒に考えて、実際の模擬面接でしっかり受け答え出来るかチェックする、といった流れが一般的かと思います。
僕の面接対策はそこに「声優ならでは」のポイントを追加するんです。それは「喋り方改善」。声のプロだからこそ出来るアドバイスで、喋り方に説得力や誠実さなど、様々な要素を取り入れていきます。

実際、その対策を受けた女の子は説得力を持ちながら、その子本来の魅力を活かした喋り方を身に付け、自信を持って面談を受けてきました。
少ない回数ではありましたが、毎回のレッスンの中でもどんどん声が良くなっていきました。お母様から「普段も教えてもらった腹式発声を練習してる」、「声を前に飛ばすようになった」といった日々の練習の様子を伝えてもらい、その頑張りが凄く伝わってきました。

受験当日は風邪で喉を痛めてしまったようですが、発声の基礎が鍛えられていたので堂々と面接を終え、見事合格を果たしたそうです。
国境を越えた授業というのも相まって、とても印象に残っています。

これから先取り組みたいこと、挑戦したいことなどはありますか？

勉強の楽しさを伝えたいと言った以上、僕自身も勉強を続けて教えられる科目を増やしていきたいと思っています。
僕自身は文転した関係で数学ⅢCは未履修だったのですが、今は独学で少しずつ勉強しており、定期テストレベルなら指導出来るようになりました。
受験レベルではないためコースとしての開講はもうしばらく先になりそうですが、スキマ時間を見つけて他科目も開拓を続けていきたいと思っています。

マナリンクへのご感想やご意見などがあれば教えてください！

マナリンクには本当に多種多様な先生が在籍しています。
教育関係の仕事に就いている方もいれば、声優である僕みたいな教育とは全く関係ない仕事をしている人もいる。得意分野や先生自身のキャラクターも多種多様です。その中で自分に合った先生を選ぶ事が出来るというのはとても魅力的な事だと思います。
その中で僕のことを見つけてくれて、授業を受けてみたいと思って貰えたら嬉しいですね。

最後にオンライン家庭教師を始めようと検討している方へメッセージやアドバイスがあればお願いします！

オンラインという指導環境に不安を抱く方もいらっしゃるかと思います。
ですが、実際にやってみるとそこまで大きな違いはない事に気がつくはずです。工夫次第では対面以上のやりやすさも見出せるかもしれません。
それと何と言っても、距離に縛られず全国、いや、世界中の生徒さんと繋がる事が出来るのもオンラインならではの魅力だと言えます。
まずは一歩踏み出してみましょう！大丈夫。公務員辞めて声優になるよりハードルは低いはずです笑


寛之先生
https://manalink.jp/teacher/12243
学歴
◆学歴
2009年　私立中央大学附属高等学校　卒業
2014年　中央大学 法学部 法律学科 卒業
◆職歴
2014年〜2019年　羽村市役所（税務担当）
2019年～2021年　ゆーりんプロ（声優・ナレーター）
2021年～現在 LEOPARD STEEL（声優・ナレーター）
指導/合格実績
◆指導実績
指導年数:4年
◆高校合格実績
2023年　私立 明星高等学校　1人
2023年　福井県立 羽水高等学校　1人
2022年　都立 国分寺高等学校　1人
2021年　私立 郁文館高等学校　1人
2021年　私立 明治大学付属中野八王子高等学校　1人
その他
明治大学・法政大学・東京薬科大学など大学合格実績あり
◆面接合格実績
2023年　私立　同志社国際中学校（帰国子女　編入学試験）　1人