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社会科教員になるのは難しい理由と採用試験合格のための対策法

2022/7/14
社会科教員になるのは難しい理由と採用試験合格のための対策法

社会科の教員になるのは難しい

社会科の教員になるのが難しい理由

  • 多くの大学で取得できる
  • 倍率が高い

先生のためのキャリアステージ形成ガイド

①多くの大学で取得できる

出典:教科別の普通免許状授与件数(中学校)(平成29年度)/文部科学省


出典:教科別の普通免許状授与件数(高等学校)(平成29年度)/文部科学省

教職課程を修了後、教員免許状を取得し教員採用試験に合格することで晴れて公立学校の教壇に立てますが、中学校・高校は教科担当制ということもあり、教科ごとに採用の難易度が変わってきます。
上記のグラフでもわかる通り、社会科の教員免許状の授与数は他の教科と比べて多く、教職課程を扱う大学・学部も多いことがわかります。

②倍率が高い

出典:令和2年度東京都公立学校教員採用候補者選考(3年度採用)実施要綱/東京都教育委員会

平成29年度教員採用試験倍率の高い市県

  1. 位 鹿児島県(10倍)
  2. 位 沖縄県(9.7倍)
  3. 位 福島県(8.2倍)
  4. 位 秋田県(7.1倍)
  5. 位 横浜市(7.0倍)


出典:平成29年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について/文部科学省

教員免許状の授与数からもわかりますが、免許状を持っている人が多い分社会の教員採用試験倍率は必然的に高くなります。実際に東京都の場合、主要5科目で5倍以上の倍率になっているのは社会科だけです。他教科と比較していかに社会科教員になるのが難しいかがわかる結果になっています。

教員採用試験は自治体ごとに行われるため、都道府県や市によって教員採用試験の倍率は変わります。年度にもよりますが比較的倍率の高い自治体も多くあり、難関とされているため併願することも少なくありません。ただでさえ社会科の教員採用試験を潜り抜けるのは難しいのに、その上倍率が他の自治体よりも高いところは避けたいものです。

社会の採用試験の難易度が高いわけではない


「社会科教員になるのは難しい」と一口に言っても、決して教員採用試験の難易度が社会科だけ難しい、ということはありません。
試験の内容自体は十分に対策できるものになっています。教員採用試験そのもの、特に社会科教員になるのが難しいと言われる理由は「倍率の高さ」にあります。前述したように社会科の教員免許状を持つ人口は多く、どの自治体でも激戦になりがちです。

「他の教科が倍率が低く簡単」ということでは決してありませんが、社会科だと特に倍率が高く合格するのが難しい、という風潮が顕著です。

社会科教員採用に向けての対策

教員採用試験突破が難しいとされる社会科教員ですが、対策の方法がいくつかあります。

  • 高校の社会科教員なら2つの免許状を取得する
  • 倍率の低い自治体で受験する
  • 前年度の採用試験を踏まえて対策する
  • 収入を得ながら試験対策時間を確保する


以下ひとつずつご紹介します。

高校の社会科教員なら2つの免許取得がおすすめ

中・高どちらも潰しが効き、さらに地歴・公民を教えられると、仮に教員採用試験に不合格でも私立学校で重宝される可能性が高いです。中・高は教科担任制のため、教職課程を取る際に中・高同じ科目で2つの免許状を取得する人が多いです。

また、社会科の場合、中学校は「社会」の1科目のみですが、高校の社会科は「地理・歴史」と「公民」に分かれており、特に私立の中高一貫校の増加に伴いカリキュラムの組みやすさから「地理・歴史」「公民」2種類の教員免許を持っている人が優遇される傾向にあります。
社会科の教員免許を取得する段階で、就職まで視野を広げて対策することで、社会科教員になれる可能性がぐっと広がります。

倍率の低い自治体で受験する

教員採用試験の倍率が低い自治体

  • 山口県(2.2倍)
  • 高知県(2.2倍)
  • 広島県(2.6倍)
  • 茨城県(2.7倍)
  • 新潟県(2.7倍)
  • 滋賀県(2.7倍)
  • 和歌山県(2.7倍)
  • 鳥取県(2.7倍)
  • 富山県(2.9倍)


出典:平成28年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について/文部科学省

【参考】都市周辺の教員採用試験の倍率

  • 東京都(3倍)
  • 千葉県(3倍)
  • 名古屋市(3.1倍)
  • 大阪市(3.1倍)
  • 神奈川県(3.9倍)
  • 埼玉県(3.9倍)


出典:平成28年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について/文部科学省

多少ばらつきがあるものの、都市よりも地方の方が教員採用試験の倍率が高い傾向にあります。採用されるか否かは実力だけではなく倍率にも大きく左右されるため、試験日程が被らなかったり赴任地にこだわりがない場合は積極的に倍率の低い自治体で受験するとよいでしょう。

倍率は年々変動しますが倍率の高い・低い傾向が大きく変わることはあまりないため、安定して倍率の低い自治体を積極的に選ぶことをおすすめします。

前年度の採用試験を踏まえて対策する


教員採用試験は試験科目が複数ありますが、前年度あまり振るわなかったものを中心に対策するようにしましょう。自治体によっては前年度の試験結果と比較し、しっかり対策をしてきたか、前回と比べてどのように成長したかを見るところもあると言われています。

働きながら試験対策時間を確保する方法

今までの流れからわかる通り、社会科教員を新卒一発で合格することは非常に難しいです。臨時的任用職員(臨任・臨採)や非常勤講師をしながら10年以上教員採用試験を受け続けてやっと合格する先生もいれば、臨時的任用職員としてすら声がかからないという人もいます。

特に難しいと言われる社会科教員なので、なるべく多くの対策の時間を確保し、数を受けることが必要になります。

多くの教採対策時間を確保する上で障害となるのが仕事・収入です。例えば臨時的任用職員として学校で働く場合、一時的に公務員として正規職員と同様の仕事になりますので、試験対策の時間を十分に確保することが非常に困難です。

また、非常勤講師として学校に勤務する場合は対策の時間を確保できますが、生活していくのに安心できる収入は期待できません。

しかし、教員採用試験における注目したい制度として「一次試験の免除」が挙げられます。教職経験者や民間企業等勤務経験者を対象に社会人枠を設定している自治体が多く、該当自治体では臨時的任用職員や非常勤講師などの指導経験者を中心に一次試験免除が受けられます。

そのため、教員採用試験を少しでも有利に運ぶための方法のひとつとして「非常勤講師や塾で教師としての経験を積みながら教員採用試験に臨む」が挙げられます。一次試験が免除になればそれだけ対策の範囲も限られるので、効率的に勉強できるのです。

上記の方法で注意したいのは、非常勤講師・塾講師で十分な収入が得られないケースです。短期間で合格したり実家暮らしであれば勉強時間を確保しながらでも非常勤講師・塾講師として働けますが、合格までに時間がかかってしまう場合を考慮すると心許ないと感じられる方も多いでしょう。

一次試験免除にこだわらない場合は、高収入な副業かつ教育系の仕事として、オンライン家庭教師がおすすめです。また、非常勤講師として勤務しながらオンライン家庭教師を掛け持ちする先生もいらっしゃいます。

実際にオンライン家庭教師で生計を立てながら教員免許取得+採用試験合格を目指す石井先生にお話をお伺いしました。

働き方の観点でいくと移動や身支度などの準備時間、つまり指導以外の時間がない点が良いと思っています。対面指導の場合、1時間移動時間があって1時間の授業をしたら実際のところ2時間かかっていますが、実際に教えている時間は1時間です。同じ指導時間でも、移動の有無で負担は大きく変わってきますね。


石井先生のインタビュー全文はこちら↓
先輩インタビュー「【社会人から教員を目指す】オンライン家庭教師なら効率よく時間確保が可能!/マナリンク

オンライン家庭教師は社会科との相性が抜群


社会科で現在オンライン家庭教師として活躍されている中村先生はインタビューにて、以下のように言及しています。

おそらく個別教室だと、ある程度お値段が高いのでどうしても最優先される教科は、「数学」「英語」になってしまいます。「社会専門で教えて欲しい」というのは対面の場合は滅多にないですね。試験前だけ少し教えて欲しいというご依頼はあるのですが、予算内で考えたら、「社会」はどうしても優先順位は低くなる傾向はあると思います。
(中略)
決して高学歴とはいえない私が活躍できているのは、やはり「オンライン×社会」のコラボレーションのお陰です。「ここに私の生きる道があったんだ」と思いましたね。社会に限ることかもしれませんが、需要の違いが対面とオンラインでの大きな違いだと思います。
(中略)
オンラインという市場はやはり全国と繋がっているからこそ、多くの社会を必要とされてる方とマッチングできてとても嬉しいですね。アメリカや、フィリピンの生徒さんもいるんですよ!


中村先生のインタビュー全文はこちら↓
対面で需要が少ない教科もオンラインなら依頼殺到!/マナリンク

中村先生が言及している通り、塾や家庭教師の場合は社会科指導の優先度が低くなりがちです。そのため、教員採用試験の勉強をしながら塾講師や家庭教師として働こうにも、社会科の需要がなく他の教科を担当することも少なくありません。

社会科の教員免許を持っているのなら是非とも武器にしたいものですが、実際の対面授業の場合はあまり効果を発揮する機会が少ないのです。

オンライン家庭教師ならば全国の「社会が不得意」「社会を中心に教わりたい」という生徒さんの需要に上手くマッチするため、社会科の教員免許を活かせます。また、中村先生のように他の国の生徒さんを担当することもできるのです。

公務員以外なら収入に上限はない


教員採用試験に受かって公務員になれば安定しており、社会的な信用度が高い立場になれることは間違いありません。しかし、教員の副業は制限されており、公務員になると収入に上限ができてしまいます。

そのため、公務員にこだわらずに民間企業や非常勤講師として働き、副業で別の収入源を作っておくことは今後の安定につながります。

オンライン家庭教師マナリンクなら時給3,000円以上なので効率良く収入を得られるうえに、移動時間もなく自分で授業スケジュールを調整できるので教員採用試験対策の時間を確保できます。社会科に特化した授業を望む生徒たちのサポートをしてみませんか?

まとめ

「社会科教員になるのは難しい」と言われる理由は、教員免許状を持つ人口の多さ、そして教員採用試験の倍率の高さが理由であることがわかりました。
この記事を読んで、教員になる事についてもっと知りたいという方もいるでしょう。
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こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。