塾に生徒が来ない!生徒が集まる塾を作る営業方法を紹介!
平成26年に発表された経済産業省の「特定サービス実態調査報告書」では、学習塾の年間売上高(前年比)が判明しました。
以下のグラフから分かる通り、学習塾の年間売上高(前年比)は決して高くはありません。
出典元:経済産業省「特定サービス実態調査報告書」
学習塾と同じ区分になる対個人サービス業では、冠婚葬祭業が18.3%と一番高い値でした。学習塾も前年比では、売上は上がっていますが、娯楽関連に比べると大きな差があることがわかります。
学習塾は、少子化や新型コロナウイルスの影響で集客が難しくなっているのが現状です。この記事をお読みの方の中にも、塾に生徒が来ず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、塾に生徒が来ない原因や生徒が集まる塾を作るための営業方法を紹介します。この記事を読んでいただければ、生徒が来ない時に見直すべき学習塾の戦略まで理解できます。
塾に生徒が来ない原因は?
そもそも、塾に生徒が来ない原因はなんでしょうか。塾に生徒が来ず、悩んでいる時は原因から考えることが大切です。
以下に代表的な原因をまとめたので、ご参考ください。
他塾と比べて強みがない
他塾と比べて強みがないことは、塾に生徒が来ない原因のひとつです。
「熱心な個別指導」「生徒をやる気にさせる指導力」これらのキャッチフレーズはよく見かけますが、よく見かける言葉では新規生徒を集めることはできません。
同じ指導、同じ環境であれば、信頼できる大手の塾や友人が通っている塾に行ってしまう可能性が大きいからです。
生徒が来ずに悩んでいる場合は、まずは自分の塾に出せる強みを考えてみましょう。そして、他塾との違いを広告やホームページで前面に打ち出していくことが大切です。
良い口コミが広がってない
良い口コミは、自然に生徒を集めます。口コミは、入塾を決める際の大きな判断手段になるからです。
人は圧倒的な満足体験をすると、誰かに話したくなります。例えば、塾であれば「偏差値が30から60に上がった!」「授業がとんでもなく面白かった!」など、印象的な成功体験が必要です。
そこで重要なのが、前述した「自塾の強み」。他塾と被らない、自熟だけのオリジナル授業や教材、圧倒的な成績向上システムが良い口コミを生んでくれます。
塾の集客方法が甘い
集客方法は、塾の生徒集めにおいて大切です。塾にはさまざまな集客方法があります。
少し前までは、ポスティングや電話営業に限られていた塾の集客ですが、現代ではSNSやブログなどインターネットを活用した集客が効果的です。
実際、新聞を取る家庭が減ったためチラシもよく見ずに捨てられてしまったり、電話番号もすぐに検索できる世の中では、知らない電話に出ない人が多かったりします。
そのため、時代の流れに合わせて、塾の集客を変えていく必要があります。次の章では、生徒を集めるさまざまな営業方法をご紹介するのでぜひご参考ください。
生徒が集まる塾を作る!営業方法5つ
ここからは、生徒が集まる塾を作るための営業方法を5つ紹介します。生徒が集まらない時は、いくつかの営業方法を試して、自分の塾に合うやり方を見つけることが大切です。
試行錯誤しながらユーザーニーズを把握することで、コンスタントに生徒を集められるようになります。
イベント(無料説明会・体験授業)を作る
生徒が集まらずに悩んでいる時は、イベント(無料説明会・体験授業)を作りましょう。塾に入るのは、子どもにとっても保護者にとってもハードルが高いものです。
毎月の月謝、指導方法、宿題の量、講師や塾の雰囲気など不安要素がたくさんあります。
入塾の際に出てくる不安を解消するためにも、無料イベントを開催することで、払拭させてあげましょう。
イベントを開催する際には、友達紹介キャンペーンやスプリングキャペーンなどお得な得点を打ち出して、さらに入塾のハードルを下げる方法もあります。
SNS集客に力を入れる
スマートフォンが普及し、SNSで情報や口コミを集める人が増えています。SNS集客に力を入れることで、塾の情報がより多くの人に知れ渡るでしょう。
情報を共有・拡散しやすい点も、SNS集客に力を入れるメリットです。
FacebookやTwitter、Instagramなど、SNSによってユーザー層が異なるため発信するコンテンツを、ツールごとに変えると良いでしょう。
例えば、Instagramは生徒の対象となる中学生から40代・50代くらいまでの保護者さんが利用します。そのため、生徒のためになる勉強法の発信や保護者向けに授業風景を発信しても良いでしょう。
Facebookの利用者は年齢層が高めのため、ブログコンテンツのようなテスト・受験対策や指導方針などを発信すると、ユーザー層に響きます。
どんな人に見てもらいたいかターゲットを明確にして、コンテンツを考えると集客につながるのです。
紹介制度を作る
生徒を集めるために、紹介制度を作ることは重要です。紹介制度は、自然と口コミを生むため、一石二鳥の営業方法と言えます。
例えば、兄弟割引紹介制度やお友達紹介キャンペーンなどを打ち出しましょう。また、特典として両者にメリットがある策を考えると良いでしょう。
特典にはお月謝1ヶ月分無料や教材費無料など、紹介制度を使いたくなるような策を考えることをおすすめします。
口コミをなかなか広められずに悩んでいる方は、まずは紹介制度から作りましょう。
集客時期を見直す
生徒を集めるために、集客時期を見直すことは重要です。
ポイントは、各学校の年間スケジュールを把握すること。春の年度替わりには進級や卒業式・入学式があり、春休み明けのテストも実施されています。
塾の集客時期も、学年が変わるタイミングやテストに合わせていくと効果的です。
しかし、大手塾の生徒募集とタイミングを被らせるのはNG。大手塾の大半は、2月~4月の時期に生徒募集を行います。いくら進級やテストの時期と言っても、大々的な広告や名の知れた講師を揃える大手から生徒を引き抜くのは至難の技です。
そこで、小規模な塾は年に5回ある定期テストの時期を狙うことをおすすめします。
特に、1学期の終わりから2学期の中間テストが終わるまでが狙い目です。
1学期は全学年の振り返りやオリエンテーションを行うため、そこまでテスト範囲は広くなく難易度も低い傾向にあります。
しかし、2学期に入る夏休みで勉強をした子との差が出たり、1学期の内容を踏まえた授業が展開されたりと難易度が上がってきます。
そこで、授業についていけない子や成績が落ちたと感じる子を拾える塾になると、集客につながるのです。
以上解説したように、「大手塾と集客のタイミングをずらし」「1学期の終わりから2学期の中間テストが終わるまで」を目処に集客するのが、生徒を増やすコツです。
参考元:生徒が集まらない塾はこんな塾!NGを避けて生徒募集の効率アップ
生徒が来ない時に見直す!戦略3つ
ここからは、塾に生徒が来ない時に見直す戦略を3つ紹介します。今から紹介する戦略を丁寧に継続して行えば、生徒集客につながります。
生徒が来ない大変な時期だからこそ、足元から戦略を見直していきましょう。
集客方法を効果測定する
集客活動を行った後は、必ず効果測定を行うことが大切です。
問い合わせやWEBサイトアクセス数の増減など、数値化することがポイント。やみくもに集客方法を増やすだけでは、効果は出ないからです。
どの集客方法が自分の塾に合っていて、どの時期にどれくらい伸びるのか、分析することが大切です。
参考元:理想の塾の集客方法は?媒体を組み合わせた効果的な生徒の集め方
現状分析をする
生徒が来ない時に、現状を分析することは大切です。現状を把握しないまま、戦略を打ち出しても見合わなかったり、ハードルが高かったりしてしまうからです。
まずは成長スピードがあるもしくは成熟した他塾の現状や進学率、集客数、市場規模などを分析しましょう。
そして、フレームワークを使って、学習塾経営を取り巻く環境や置かれている状況を把握します。分析でおすすめなのが「PEST分析」「3C分析」「SWOT分析」です。
現状分析を定期的に行って、どのくらい成長できているのか把握しましょう。
参考元:学習塾のブランディング戦略を考える
SEO対策を行う
SEOは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、キーワードを入れることで塾のホームページやブログを検索上位に上げる手法です。
検索上位に上げることで閲覧数が増え、お問い合わせ数や閲覧数につながるのです。
まずは、塾のホームページやブログを検索する保護者や生徒が、「どのようなキーワードで検索するか」を考えます。
例えば、「エリア○○学習塾」「エリア○○個別指導塾」をはじめとしたエリアワードで検索することが多いでしょう。そのため、ホームページやブログのタイトルにエリア名を入れると効果的です。
また、「中学 英語 勉強法」や「高校 進学 決め方」など、中高生の子どもを持つ保護者が不安に思う内容の解決をブログのキーワードとして入れることで、閲覧数の拡大が期待できます。
参考元:SEOとは? 初心者に分かりやすく解説!
まとめ
今回は、塾に生徒が来ない原因や生徒が集まる塾を作るための営業方法を紹介しました。
塾の集客は安定させるまで時間がかかる上、自分の塾に合った集客方法を探すのは手間になってしまうでしょう。
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