研究職のキャリアプランとは?研究職別・勤務先別に解説
「研究職に就きたいと思っているけど、キャリアプランが不安……」「研究職の具体的なキャリアプランを知りたい」今回はこのようなお悩みをお持ちの方に向けて、研究職のキャリアプランを解説します。
この記事を読んでいただければ、研究職のキャリアプランの種類を研究職別と勤務先別にも理解できます。
研究職のキャリアパスの種類
ここからは、研究職のキャリアパスの種類を紹介します。研究職のキャリアパスは主に「管理職」と「技術職」に分けられます。それぞれに必要なスキルも解説しますので、ぜひご参考ください。
管理職
管理職は一般的に「マネージャー」と言われるポジションです。
マネージャーの役割のため、他の研究部門を束ね、研究者全体を統括する業務を任せられます。また、予算の割当や経営企画など、会社経営に携わる機会もあります。管理職になるには、リーダーや主任といった役職を経て就任するケースが多いです。
技術職
技術職は、通称「スペシャリスト」と呼ばれるポジションです。
管理職のように他の研究員を束ねたり、経営に関わったりすることはなく、専門領域の研究に専念します。論文発表や学会への参加を積極的に行い、自分の専門分野を極めていくポジションです。
それぞれ必要なスキル
管理職・技術職にそれぞれに必要なスキルは「コミュニケーションスキル」と「英語スキル」です。
コミュニケーションスキルは、民間企業においては基本的にチームで業務を進めるため、ひとりで黙々と研究作業をすることがほとんどないからです。ミーティングがあったり、他の研究者からアドバイスを受けたりして業務を遂行するため、コミュニケーションスキルは必須となります。
また、英語スキルは、民間企業は海外に工場や研究所を持っていることが多いため、必要なスキルと言えます。大手企業においては、TOEICの点数の最低ラインが決められていて、そのラインを超えないと、キャリアを積めない場合があります。
【研究職別】キャリアプランを紹介
ここからは、研究職別にキャリアプランを紹介します。
- 基礎研究職のキャリアプラン
- 応用研究職のキャリアプラン
- 開発研究職のキャリアプラン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
基礎研究職のキャリアプラン
基礎研究職のキャリアプランで挙げられるのは「部門長」です。
しかし、その研究の専門職として雇われる基礎研究職では、なかなか部門長以上の職に抜擢されることはありません。役職が変わることがないため、基礎研究職の平均年収を見て見ても、20代が321万円に対し、40代が450万円です。そこまでキャリアアップが臨めないのが現状と言えるでしょう。
応用研究職のキャリアプラン
応用研究職のキャリアプランでも、「部門長」が挙げられます。
しかし、基礎研究職と同様、専門性の高いポジションで雇用されるほど、昇格やキャリアチェンジを期待することが難しいです。
開発研究職のキャリアプラン
開発研究職のキャリアプランは、最終的に「管理職」を目指す方が多いです。
今までのスキルや経験を活かしたまま働きたいと考える方の中には、専門職(エキスパート)に転身する方もいます。
【勤務先別】キャリアプランを紹介
ここからは、勤務先別にキャリアプランを紹介します。
- 民間企業(メーカー)の研究職キャリアプラン
- 大学の研究職のキャリアプラン
- 公的機関の研究職のキャリアプラン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
民間企業(メーカー)の研究職キャリアプラン
民間企業(メーカー)の研究職のキャリアプランは、以下の4つが挙げられます。
- 研究者として貫く
- 管理職に就く
- プロジェクトリーダーに就任する
- 他部署へ異動する
研究職として生涯貫くキャリアパスは、研究が好きな方におすすめです。管理職への就任は、各プロジェクトの進捗管理から経営面まで携わる必要があります。
プロジェクトリーダーは、研究で出た成果をどのように商品に結び付けるかを考え、部門を統率する役割です。さまざまな人との関わりが増えるため、コミュニケーション能力からタスク管理能力まで多種多様な知識が必要となります。
他部署へ移動する場合は、経営企画部や広報部など、研究職とは全く違う部署に配属される場合があります。
大学の研究職のキャリアプラン
大学の研究職のキャリアプランでも、民間企業(メーカー)の研究職と同じキャリアプランが挙げられます。
研究職はいろいろな部署でキャリアプランを積むよりも、自分の分野で長く専門性を高める方が一般的です。
公的機関の研究職のキャリアプラン
公的機関の研究職のキャリアプランは、「国家公務員の研究者」か「地方公務員の研究者」として勤めるのかで変わります。
国家公務員の場合は、研究官になるケースが多いです。一方、地方公務員は、自治体によって研究内容や仕事内容はさまざまなため、所属する自治体に問い合わせてみると良いでしょう。
研究職でキャリアアップをする方法?
研究職でキャリアアップをするには、「異業種への転職」か「研究職のまま転職」の2択です。そもそもキャリアアップが難しい研究職では、何か新しいことを始めないと道が開けない可能性が高いです。
異業種に転職する
異業種に転職するのは、研究職でもキャリアアップする方法につながります。
実際に研究職のポストグの方の異業種への転職割合は高いです。文部科学省 科学技術・学術政策研究所 上席研究官の小林淑恵の研究調査によると、「教育業やコンサルティング業、医療業」などさまざまな業界へ転職している人が多い調査結果が発表されています。
特に教育業であれば、今までの知識や経験を活かして転職できるため、研究者の方でも参入しやすい業界と言えるでしょう。
参考元:若手研究者の任期制雇用の現状
研究職のまま給与を上げる
研究職のまま給与を上げる場合、「転職」か「副業」の2つの方法があります。
転職をする
研究職のまま転職をすると、給与を上げられる場合があります。
研究職の平均給与は約574万円。研究職の平均給与は高いわけではなく、日本の平均給与の水準程度になります。
また、2019年の国税庁の民間給与実態統計調査によると、電気・ガス・水道などの平均給与は約871万円。金融業・保険業は約809万円でした。
出典元:国税庁 民間給与実態統計調査
これらのデータから考えると、研究職から平均給与が高い業界に転職すれば、300万円近く平均給与を上げられる可能性があります。
副業をする
副業を始めるのも、キャリアアップにつながる方法です。
現在は、ライターやデザイナーなどさまざまな副業を始める方が増えましたが、研究職の方におすすめなのが「オンライン家庭教師」です。
オンライン家庭教師は、在宅で行えるため、研究やプライベートとの両立がしやすい。自分の予定や得意科目によって、指導時間や指導教科を選べるなどのメリットがあるからです。
また、オンライン家庭教師を始めるなら「オンライン家庭教師のマナリンク」がおすすめ。オンライン家庭教師のマナリンクは、自分の都合に合わせて、指導時間・教科を選べるだけでなく、時給が3,000円以上のため、ポストグのポジションで収入に不安を抱えている方でもおすすめできるからです。。
さらに、ご家庭からの口コミが蓄積される「感謝の声」制度があり、時給を上げやすいのも特徴。オンライン家庭教師のマナリンクでの働き方にご興味がある方は、「オンライン家庭教師の働き方ガイド」をご用意しております。ぜひ一度一読ください。
研究職でキャリアチェンジをするなら
ここからは、研究職でキャリアチェンジをする方法を解説します。研究職のキャリアチェンジは、研究分野を変えたり、ビジネス職へ移動したりとさまざまな方法がありますが、実際は、研究職からのキャリアチェンジは難しいとの声があります。
研究職のキャリアチェンジの現状をしっかり把握して、自分に合った方法でキャリアチェンジを考えるようにしましょう。
研究分野を変える
研究分野を変えるのは、研究職でキャリアチェンジを考えるひとつの方法です。
研究分野を変えることで指導者が変わることもあるため、視野が広がる可能性もあるでしょう。
研究職からビジネス職へ
研究職からビジネス職への転身も、キャリアチェンジとして挙げられます。
研究職からビジネス職に転職される方は、コンサルティングやメーカーなどさまざまな業界に挑戦されます。ただ、研究職はビジネス経験が少ないと判断され、内定が難しい場合が多いので、転職エージェントを利用したり、教育業界に絞ったりするなど工夫が必要です。
民間から大学、公的機関へ
民間から大学、公的機関にキャリアチェンジする方もいます。
平成19年度に文部科学省が調査した「大学、公的機関における研究者公募の現状」では、全大学の公募件数は1428件。公的研究機関では206件の応募がありました。このように多くの方が、大学や公的機関へキャリアチェンジを考えていることが明らかです。
参考元:文部科学省「大学、公的機関における研究者公募の現状」
file:///Users/mihoyamaki/Downloads/NISTEP-RM133-SummaryJ.pdf
研究職のキャリアチェンジは難しい?
研究職のキャリアチェンジは難しいのが現状です。
前述したように、研究職ではビジネススキルがないと判断される場合が多く、研究職で培ったスキルや経験を存分に活かせる業界が少ないからです。そのため、研究職からキャリアチェンジを考えても、転職の難しさに挫折して諦めてしまう人も多いです。
まとめ
今回は、研究職のキャリアプランをお考えの方に向けて、キャリアプランの種類やキャリアチェンジの方法を解説しました。
研究職のキャリアプランは、部門長や管理職などいくつか方法はあるものの、実際順調にキャリアプランを積めている方は数少ないと言えます。そのため、キャリアプランの途中でも、転職や副業を考える研究者も多いです。
研究職に実際就いて、「キャリアを今から考えるのは遅かった……」と考える前に、まずは今回ご紹介したオンライン家庭教師のマナリンクで、副業を始めてみるのはいかがでしょうか。きっと研究職のキャリアの中でも、つながりや経験がプラスに働きます。
オンライン家庭教師の働き方にご興味ある方は、「オンライン家庭教師の働き方ガイド」をお取り寄せくださいね。
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