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塾業界は終わり?少子化とコロナで変化する塾業界の動向を徹底解説

2021/9/30
塾業界は終わり?少子化とコロナで変化する塾業界の動向を徹底解説

これから学習塾を開業しようと考えている。しかし、少子化や新型コロナウイルスの影響を考えて、塾の開業には不安がある。今回はそうお悩みの方に向けて、塾業界の動向を解説いたします。この記事を読んでいただければ、塾業界の現状や学習塾経営のポイントまで理解することができます。

学習塾業界の今


新型コロナウイルスが猛威を振るった2020年、2021年。そして、年々深刻化し続ける少子化問題。このような状況の中、学習塾の動向はどうなっているのでしょうか。今からは学習塾を開業しようか検討されている方に向けて、学習塾業界の現状をご紹介していきます。

コロナ渦での学習塾の動向

経済産業省による「特定サービス産業動態統計調査」を見てみましょう。2021年7月分の学習塾の売り上げでは、5ヶ月連続で売上高を更新し、前月比16.3%でした。

受講料収入は17.3%増加。教材料売上高は、0.8%増加。受講生数は、0.9%増加しています。しかし、2020年1月以降の学習塾指数の月次動向を見ると、2月の指数値100.7から1月は99.6へと減少した傾向でした。ですが、現在は軌道を取り戻し、上昇トレンドであることが読み取れます。

コロナ渦で一度影響を受けた学習塾ですが、現在はひとり当たりの学習費が大幅に増加し、回復の動きが見られるのです。

出典:特定サービス産業動態統計月報/経済産業省
参考記事:学習塾の動向;少子化とコロナの影響-経済産業省

少子化は進むが、塾業界は衰えていない

文部科学省が各年で実施している「子供の学習費調査」。結果を見ると、少子化が進む現代においても、子供の学習費費用はゆるやかに増加していることが判明しました。学習塾に通う子どもは近年増加しているため、塾業界は衰えていないことがわかります。


出典:子供の学習費調査ー結果の概要/文部科学省

ゆとり教育が終了し、学習内容のレベルが向上してきているとも言われる現代の教育。現在は、プログラミングや発展した英語教育が導入されています。そのため、国全体のの学習レベルの向上に合わせて、学習塾を検討されご家庭も多くなっているのでしょう。

学習塾の経営状況は厳しい

学習塾の売上高は上昇傾向にあるものの、経営状況はどうなっているのでしょうか。開業の前に年間倒産件数や、参入障壁を把握しておくことは重要です。そこで今からは、倒産件数と考えられる倒産理由、塾業界の開業についてご紹介していきます。

年間の倒産件数

学習塾の売上高は年々上昇傾向にありますが、倒産件数も多いです。塾業界の年間の倒産件数は、60〜90件で推移。倒産する塾は、大手塾やフランチャイズも含まれており、競争率が激しい業界です。

経済産業省による「特定サービス産業実態調査」の2013年と2018年の比較をしてみると、この5年間で3800教室が減少していることがわかりました。減少率は7.5%です。帝国データバンクの調査では、2018年に倒産した塾が35件と過去最最多でした。

倒産が考えられる理由は、ニーズの多様化。ご家庭と塾のサービスの需要と供給が釣り合わず、倒産してしまう状況が考えられます。

また、新型コロナウイルスの影響で、生き残れる塾と倒産する塾の二極化が進んでいます。オンライン授業が導入され、塾業界のIT化が加速し、時代の流れについていけない塾の経営が厳しい状況になっているのです。

参考記事:統計データで見た学習塾の未来

参入障壁が低いため、開業しやすい

初期投資費用が少なく、教材や教育管理システムのIT化が進んでいるため、開業の参入障壁が低いのが塾業界。少ない資本で始められるため、開業志望の人も多いです。そのため、倒産件数の多さには塾の増加による経営難も考えられます。

増え続ける同業他社の中で生き残っていくには、他社との差別化が重要です。次の項目では、潰れる塾の特徴や、塾経営成功のポイントをお伝えするので、ぜひご参考ください。

潰れる塾の特徴をおさえておこう

塾業界は基本的に開業してから3年が勝負の世界。初年度に入学した生徒が、実績を出すのには最低3年と言われているからです。その中で「潰れる塾の特徴」を押さえておけば、確立したビジネズモデルを作れるでしょう。そこで今からは、潰れる塾の特徴についてご紹介していきます。

  • 生徒が集まらない

生徒が集まらないことは、塾としての売上が上がらないことにつながるため、潰れる塾になってしまいます。ですが、生徒が集まらない時にできる対策はさまざまにあります。

オンラインの指導も始める。塾としての「売り」を周知させる。宣伝・広告を強化する。教室に活気を持たせる。講師のモチベーションを高める、などです。

塾の集客は、口コミで広がることが多いです。そのため、教室の雰囲気や広告など少しの改善が集客につながります。塾を開業する際は、生徒の集客に重点を置くことが大切です。

  • 生徒の成績が上がらない

学習塾に通うご家庭の目的は、学びの場を提供してもらい「成績をあげること」です。そのため、成績が上がらなければどんどんと生徒は辞めてしまうのです。塾の信頼度=生徒の成績上昇。数値で判明するデータだからこそ、こだわっていかないといけません。

生徒の成績が上がらない時に見直すべき点は、けじめと、講師の質です。教室が遊び場と化してしまっていれば、勉強モードにはなりません。また、講師の指導力も生徒の成績に直結します。集客につなげるためにも、けじめのある雰囲気を作り、講師の指導にも力を入れるべきでしょう。

これからの塾経営を軌道にのせるには

塾業界のトレンドは時代と共に変化し続けています。新型コロナウイルスにより、オンライン授業やハイブリッド授業が確立し、IT化も急速に進んでいる塾業界。現代において、塾経営を軌道にのせるポイントは何でしょうか。今からは、塾業界の今までの流れをデータで見ながら、軌道にのせるためのポイントをご紹介していきます。

トレンドは集団塾ではなく「個別塾」

経済産業省の「特定サービス産業動向調査」を見ると、個別指導塾の市場シェアが年々上昇していることがわかります。

個別指導は、きめ細かいフォローを受けれますが、集団塾に比べて授業料が高いです。反対に集団塾は、ひとりひとりへのフォローは減りますが、授業料が安いのが特徴です。

学習指導要項の変化や、プログラミング、発展した英語学習の導入により、学習に重点を置ご家庭が増えてきました。そのため、授業料が高くても質の高い授業を受けられる「個別指導」へ移行してきていると言えます。

出典:特定サービス産業動態統計月報/経済産業省

外国語教育の需要が高い

グローバル化の進展。大学受験および、小学校での英語教育の必修化に伴い、外国語教育の需要は拡大しています。

経済産業省の「経済構造実態調査」によると、2019年の外国語会話教育授業の売上高は2,127億円。前年比23.1%増加です。受講生は105万人で、前年比1.0%増になっています。

特に、英語は企業からも高いニーズがあります。海外進出や、公用語を英語にする企業も増えたことで、大人になってから英会話を本格的に学習する人も増えてきているのです。

出典:経済構造実態調査/経済産業省

塾経営を成功させるポイント

塾を取り巻く環境が大きく変化する中、塾経営を成功させるポイントをご紹介していきます。塾経営を成功させるためには、塾業界の現状を知り、必要なスキルを身につけることが重要です。そこで今からは利益を出していくために、塾経営に必要な要素をお話しします

  • 集客方法を増やす

塾経営を安定させるために重要なのが「集客方法」です。新規生徒を獲得できなければ、収入が上がることはありません。戦略的な集客方法は、オンライン塾でない限り、地域に絞ること。チラシを含むオフライン広告であれば、一定の地域に集中して宣伝できます。

ですが、広告や宣伝に時間を費やしてしまうのはもったいないです。そこで、インターネットを活用したエリアマーケティングをおすすめします。商圏を利用した人口や、年収のデータを元に、統計的な戦略を打ち出すことができるでしょう。

  • ターゲットを明確にする

塾経営において「ターゲットの明確化」も重要です。ターゲットを明確化する時には、塾周辺の子どもの人口や、学校数を把握することが大切です。また、他塾の学習指導方針や実績を調べて、他塾と差別化を図ることもポイントと言えます。

私立受験を控える生徒向けの、受験特化型の塾なのか。学校の授業についていけない生徒にへの、フォローアップ型の塾なのか。地域の特性を考慮しながら、ターゲットを決めていきましょう。

  • 経営者スキルを身につける

塾を開業する上で、講師との一番の違いは「経営者スキル」が必要になることです。教室長やエリア長を経験したことがあっても、経営者に必要なスキルとは異なります。

経営者に求められるスキルは以下の通りでしょう。

  • 集客力
  • マーケティング力
  • 講師指導力
  • 教室運営力
  • データ分析力
  • 資金繰り


経営に携わる立場になるということは、マーケティングや資金繰りなどの知識も必要になります。コンサルティング会社に一任することもできますが、費用がかかってしまうので、資金がない時は自分で運営する方が良いでしょう。開業直後にこれらのスキルを身につけるのは難しいので、開業前からしっかりとした準備が必要です。


まとめ

今回の記事では、少子化や新型コロナウイルスの影響を受けた塾業界の動向を解説しました。学習塾は、他業種に比べて景気の影響が少なく、開業もしやすい業種です。そのためライバルも多く、生き残るには入念な準備が必要と言えるでしょう。