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アクティブラーニングはもう古い?批判・今後注目される指導法を知っておこう!

2022/5/27
アクティブラーニングはもう古い?批判・今後注目される指導法を知っておこう!

こう!
アクティブラーニングが中央教育審議会で提唱された2012年から、10年が経った現在。本来、大学教育で用いられた指導法ですが、さまざまな教育現場で活用されるようになりました。

しかし、アクティブラーニングが広まりつつあるものの、10年も経てば「アクティブラーニングはもう古い」との声も上がっています。

そこでこの記事では、アクティブラーニングが古いと言われる理由や今後注目される指導法まで紹介します。

【学習指導要項から見る】アクティブラーニング

ノートを書く少女たち
ここからは、アクティブラーニングの基礎を振り返りながら、アクティブラーニングの批判を解説します。

授業にアクティブラーニングを取り入れる際は、批判やデメリットを理解した上で、修正を入れながら活用すると良いでしょう。

アクティブラーニングとは?

アクティブ・ラーニングは、生徒・児童が受動的ではなく、自ら学びの姿勢に向かうよう設計された能動的な学習です。

例えば、グループワークやディベートが挙げられ、生徒・児童の認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験といった能力を育むことができます。

2012年8月に取りまとめられた中央教育審議会では、アクティブラーニングの重要性が提示されています。

「生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える力を持った人材は、学生からみて受動的な教育の場では育成することができない。従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から、教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。」

引用元:新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて ~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)(抜粋) 平成24年8月28日 中央教育審議会

文部科学省がアクティブラーニングを提唱したのはいつ?

文部科学省中央教育審議会がアクティブラーニングを提唱したのは、「2012年8月」です。

上記でご紹介した「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」(答申)の中で、アクティブラーニングの言葉が初めて出ました。

2012年は日本の社会問題である少子高齢化・人口減少、グローバル化への進展に対応するため、子ども達にこれからの時代を生き抜く「主体的・協同的に課題を発見し解決する力」が必要だと考えられていました。


しかし、2017年の学習指導要領改訂案ではアクティブラーニングの文言が消え、現在は「主体的・対話的な深い学び」のみに変わっています。

参考元:​​新学習指導要領で変わるアクティブラーニングとは何か キャリア教育ラボ

アクティブラーニングに批判はある?

法政大学の佐貫浩教授の研究ノート「『アクティブ・ラーニング』の批判的検討 ――真にアクティブでディープな学びの条件を考える――」では、アクティブラーニングへの批判が主に2つに挙げられています。

1つ目は、”アクティブさを測る基準が、挙手、発言というような「形式」におかれ、そういう「態度」を取らせることが、アクティブ・ラーニングであるかの「誤解」に近い混乱が起こっている。”と挙げられています。

引用元:〈研究ノート〉「アクティブ・ラーニング」の批判的検討――真にアクティブでディープな学びの条件を考える―― 法政大学キャリアデザイン学部教授 佐貫 浩


つまり、生徒の主体的に学習する能力が、形式的になってしまっている問題です。


2つ目は、
”アクティブな学びを妨げている原因である、勉強嫌いや学習意欲の欠落という根本が改善されないままに積極的に授業に参加するという態度だけを作り出そうとしているようで、効果が疑わしい。…評価で持って「アクティブさ」を演じるように仕組む指導が、アクティブ・ラーニングの手法であるかに展開している。”
と言及されています。


引用元:
〈研究ノート〉「アクティブ・ラーニング」の批判的検討――真にアクティブでディープな学びの条件を考える―― 法政大学キャリアデザイン学部教授 佐貫 浩


つまり、学習意欲がない・低い状態が解決されないまま授業が進展しているため、根本的な解決ができていないという問題です。


その他にも、「​専用の教材と言えるものはあるのか」や「教科書がそもそもアクティブな学びに即して作られているのか」などの懸念があります。また、学校教育の場において憲法問題や歴史敵論争などのセンシティブなテーマを議論することが難しいとの批判もあるのです。


参考元:
〈研究ノート〉「アクティブ・ラーニング」の批判的検討――真にアクティブでディープな学びの条件を考える―― 法政大学キャリアデザイン学部教授 佐貫 浩

アクティブラーニングはもう古い?

教室
アクティブラーニングがもう古いと言われる理由は、10年前にアクティブラーニングが提唱された理由がひとつに挙げられますが、他にも理由があります。


ここからは、アクティブラーニングが古いと言われる理由と今後注目される指導法を紹介します。

アクティブラーニングが古いと言われる理由


アクティブラーニングが古いと言われる理由には、「アクティブ・ラーニング本家のアメリカ教育との違い」があります。


そもそも日本でアクティブラーニングが提唱されたのは、主体的に動ける能力や問題解決能力を養うためでした。


アクティブ・ラーニングを採用した考えの根底にあるのは、とくに高校の授業が知識伝達型に止まっている事実に対する危機感です。卒業後の大学での勉強や、社会に出てからの生活に役立つものになっていないのではないか、という意見が上がりました。


実際にアクティブ・ラーニング本家のアメリカで行われているのは「反転授業」といって、最初に先生が授業のVTRを作り、学生たちはあらかじめ家でそれを見てから学校の授業に臨む学習方法です。


ベースになる知識は予習で頭に入っているため、本番の授業ではベースの知識を踏まえて議論をすることで理解が深まり、自発的に知識の先の学びを追求することができるのもメリットとされています。


そのため、アクティブラーニングの根元や現在の授業の様子を見直した時に、一歩進んだ教育カリキュラムを取り入れた方が良いのではという考えもあり「アクティブラーニングは古い」とも言われるのです。


日本ですぐに反転授業を実行するのは難しいですが、あらかじめ課題図書を読ませたり、授業では予習してどう思ったかといったことを議論させた上で、先生がアドバイスしたりすると、現在のアクティブ・ラーニングの課題解決につながるでしょう。


参考元:
池上彰×佐藤優「2020年教育改革で起きること」アクティブ・ラーニングはエリート教育か? 東洋経済ONLINE

今後注目される指導法


今後注目される指導法は、文部科学省も提唱する「ICT教育」です。


ICT教育とは「Information and Communication Technology」の略称で、情報通信技術を意味します。


ITよりもコミュニケーションが重要視され、単なる情報処理にとどまらず、ネットワークを利用した情報や知識のやり取り、人と人とのつながりを教育現場で活用する教育です。

ICT を授業で活用すると、以下のような具体例が挙げられます。

  • 生徒・児童がタブレットを使って調べ学習をする
  • 算数・数学の図解問題の解き方をアニメーションで説明する
  • デジタル教科書をタップして図表を拡大したり参考動画を視聴したりする
  • 生徒・児童が作った資料をクラス全員の端末に共有する
  • AI教材を使ってひとり一人のレベルに合った学習に取り組む


ICT教育を導入することで、学習の効率化や校務の効率化、子ども達の情報活用能力の習得などのメリットを得られます。

文部科学省・総務省・経済産業省が平成30年度に発表している「学校教育におけるICT、データの活用」では、教育用コンピュータのうちタブレット型コンピュータ台数が明らかになりました。


以下のグラフからわかる通り、3年で5倍増加したほどICT教育が進んでいることがわかります。



出典元:学校教育におけるICT、データの活用ー文部科学省・総務省・経済産業省



ICT授業を導入するためのタブレットや接続機器の購入は初期費用がかかってしまいますが、アナログ授業に比べて多大なメリットを受けられるため、検討する価値があるでしょう。

参考元:ICT教育とは?学校教育での導入事例などを解説-デジタルナレッジ

【注意点】アクティブラーニングに「いじめ」を取り入れてはいけない

袋を叩き潰す拳

アクティブ・ラーニングに「いじめ」を取り入れてはいけないのをご存知でしょうか。

理由は、子ども達がいじめの場面を喜んで演じてしまうロールプレイとあった場合、「いじめ=楽しい」と思われてしまう危険性があるからです。

また、特に道徳の授業では「いじめ」問題をトピックに話し合うことが多いですが、実際にその時いじめられていて悩んでいる子がいたらどのような気持ちになるでしょうか。

余計に心を塞ぎ込んで、その場から逃げたくなるような気持ちを抱くでしょう。

いじめ発見やいじめ撲滅の大切さを伝えたい時は、個別に面談を行ったり、アンケートを取ったりして、大々的なトピックとして扱わない方が良いです。

免責事項

こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。